ケータイ用語の基礎知識

第897回:サブスクリプションモデル とは

「定期購入」という意味

 今回ご紹介する「サブスクリプションモデル」とは、月単位や年単位など、定期的に利用料を支払うことで、サービスを利用できる仕組みやビジネスモデルを意味する言葉です。

 サブスクリプションとは、英語で、新聞や雑誌の「定期購入」という意味する「Subscription」から来ています。契約すると毎朝ポストに届けてくれる、新聞の購読をイメージすると分かりやすいでしょう。

 サブスクリプションモデルは、スマートフォンやパソコン向けのサービスの課金方法としてもよく使われています。

 iPhoneでは、設定の「iPhoneとAppStore」→「管理する購読コンテンツ」などから、Androidでは「Google Play ストア」アプリのメニューにある「定期購入」などで現在、定期購入しているアプリの一覧を確認することができます。なお、正規のアプリストア以外から購入契約したアプリの場合、ここには表示されない場合もあります。

Androidスマートフォンでのサブスクリプションアプリの一覧画面の例

 ユーザーにとってのメリットは、初期費用が不要なケースが多いこと、バージョンアップやサポート費用などの料金が含まれており追加料金が発生しないケースが多いことが挙げられます。こうしたメリットでサービスを利用しやすくすることで、事業者は毎月安定した収入を得られるようになり、サービスを提供しやすくなる効果を期待できます。

 ちなみにサブスクリプションモデルとは逆の意味になる言葉としては、たとえば「買い切りモデル」といった形があるでしょう。言葉通り、一度購入すると、サービスやアプリが提供し続けられる限り、追加料金なしで使い続けられます。ただし、バージョンアップなどの場合はあらためて購入しなおすことが多いでしょう。

 サブスクリプションモデルは、月単位や年単位で料金を支払います。もし使ってみて、求めていた用途に合わなかったり、スペックやサービス内容に満足できなかったりする場合は、利用期間終了時に契約を解消することで、それ以上の支払うことはありません。

動画や音楽配信で採用

 スマートフォン向けサービスでは、現在、多くのサービスでサブスクリプションモデルが採用されています。そのジャンルとして、動画や雑誌、音楽、ツール配信など本当にさまざまなサービスがあります。

 たとえば、動画配信であれば「Netflix」、雑誌配信は「dマガジン」、ツールで言えば「Adobe Lightroom CC」などが、このサブスクリプションモデルによるサービス、アプリの典型でしょう。

 たとえばNetflixは、同時に視聴できるデバイスの数と再生時の画質の違う、3種類の視聴プランから選ぶことになりますが、いずれにしても、1カ月ごとの料金で、動画が見放題になっています。

 月額400円(税抜)の「dマガジン」では、200誌以上の雑誌が読み放題というサービスです。