京セラ製のGPSケータイ「C3002K」。デザインは旧機種C414Kに似ているが、ボタン形状などが変更されている。液晶背面にLEDが追加されたほか、eznavigationなどの新機能にも対応したが、重さはC414Kよりも約4g軽くなっている。
GPSケータイの標準機能であるJava機能「ezplus」(Phase2対応)、GPS機能「eznavigation」、WAP2.0に対応する。現在のところ、eznavigation対応機種として6万5536色表示に対応する唯一の端末(C3001H、C5001Tは4096色表示)。日本語変換機能に「モバイルWnn V2」を搭載し、口語の変換なども行なえる。電話帳や着信時の表示は拡大文字で見やすくなっている。
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湯野 |
折りたたみのGPSケータイ「C3002K」。「オレの端末はGPS対応なんだぜ!」と自慢できるように、液晶ディスプレイ背面の上部にはGPSランプなるものが搭載されており、これがGPSレシーバー起動中に青く光るようになっている。ムービーケータイ「C5001T」やもうひとつのGPSケータイ「C3001H」には、最新機能を搭載しているという“主張”があまり感じられないが、C3002Kはしっかりと主張している。やはり、いまどきのケータイには、こういう分かりやすさが必要なのではないかと思う。
これはC3001HやC5001Tにも言えることだが、全体的なフォルムや搭載されている機能については、いたってカタイ路線でまとめられている。欲を言えば、もうちょっと遊び心というか、前述のGPSランプとか、もっと表面的な楽しさがほしいところではある。「オモシロイほうのケータイ」の面白さがあまり伝わってこないのが残念。
とはいうものの、「スタンダードで使えるケータイ」としての評価は高い。6万5536色表示が可能でWAP 2.0対応、モバイルWnn V2搭載など、ほしい機能は一通り揃っているので、「スタンダードなことが一番」というビジネスユーザーにはオススメの一台だ。
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白根 |
細かい使い勝手は良くできている。いちばん感心したのが上ガイド行に常に時計を表示させておけること。非常に細かい点だが、メール書き中やEZweb閲覧中に時間を確認したいとき、腕時計を持っていないと非常に悲しい思いをしていたわけだが、C3002Kではそれがない。イケている。
カスタマイズ機能も充実している。特にメインメニューのアイコン並び替えて頻繁に使うメニューを使いやすい位置におけるというのは秀逸。カスタマイズできるマイメニューもなかなかだが、C5001Tのようにメールアドレスなどの発信先をマイメニューに登録できたらよかったかも。
モバイルWnn V2を搭載している。POBoxほどではないが、ATOK並に日本語入力が楽になるといえるだろう。ケータイはただでさえ文字入力がしにくいのだから、メールコミュニケーションを重視するからにはこういった補助機能の充実は嬉しい限りだ。
eznavigationとしての機能は今さら細かく言うほどのものでもないが、意外と面白いのでauを買うならば対応機種をオススメしたい。で、C3002Kの位置付けであるが、上位機種のC5001Tが折りたたみデザインで価格差5000円にして液晶解像度は比類ない感じとなっている。地図表示のときなどに高解像度は有利なので、eznavigation目当ての人には個人的にはC5001Tをオススメしたい。とはいえ使い勝手などの面ではC3002KもC5001Tも大差はないので、液晶解像度とezmovie対応を考えなければどちらでも良いとも思うが。
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伊藤 |
外観は地味目ながらスマートなデザインで、スーツやフォーマル系の服装によく似合いそう。ただ個人的には、C414KやC313Kのメタルな質感をもったボディを採用して欲しかった。
C414KIIに続いて採用されたガイド行に時計を常時表示するというアイディアは秀逸。本来ならばただ色がベタ塗りされているガイド領域をうまく使うというという発想は、時計だけでなく、今後いろいろな応用が利きそうだ。
操作系はアイコンメニューとテキストメニューを組み合わせたもの。以前の京セラ製端末は、特殊な操作体系を採用したものもあったが、C3002Kでは、メニュー構成や項目の並び順も標準的で、初めて触っても違和感なく操作できるだろう。
モバイルWnnの変換効率もなかなかのもの。今回新たにVer.2になったが、流行語、略語、地名・企業名・施設名など、合計6万4600語を収録したということで、実際にいろいろ試してみたが、かなりの進化を感じることができた。メールには必須(?)のタレント名や流行語もきちんと変換できるし、文節区切りで失敗しやすい口語も大丈夫。
ただ携帯電話で日本語入力をする場合、一番手間がかかるのは変換ではなく、文章入力そのものだったりする。ATOKやモバイルWnnも、元はパソコンの変換システムだったものだが、入力スピードが格段に速いパソコンと異なるデバイスである携帯に組み込む場合は今後、POBoxが予測変換機能で提示したように、「入力そのものを補助する機能」が発展していく必要があると思う。
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