なにはともあれ注目なのが「ホームU」だ。NTT東西のフレッツ回線、対応アンテナが必要とサービス導入の敷居が高いが、一度設定をすませてしまえばあとは非常に快適。特にiモードの表示は明らかに高速になったと感じられるだろう。iチャネルキー長押しでFOMAとWLAN(ホームU利用時のモード)を簡単に切り替えることができるし、デュアルモードでも待ち受けられる。050番号での発信・着信も現実的に活用可能だと思う。
ただ設定を簡単にすませるためには、専用ソフトをインストールしたWindowsパソコンが欠かせず、ルータやIPアドレスの知識もある程度要求される。またN906iL本体のメニュー周りには「ホームU」の記述がほとんどなく、「WLAN」という言葉で代替されている点が設定のわかりにくさに繋がっている印象だ。細かな部分のさらなる成熟に期待したい。
ちなみに今回の試用にあたってホームU対応アンテナのセットアップにかなり手間取ったが、これはブロードバンド回線がBフレッツの「ベーシックタイプ」だったことに起因するようだ。ベーシックタイプは本来ホームUのサポート対象外で、実際に試した限りでも利用できなかった。個人宅向け「ハイパーファミリータイプ」では同じ機材を用いてあっさりセットアップ完了した。ホームU検討前の大前提として覚えておくといいだろう。