DSはDSでもニンテンドーDSではなくてD800iDS。こちらのDSは「Direct & Smooth」の略だそうだが、タッチパネルだし、2画面だし、何と言われようがイメージするのはニンテンドーDSである。
実際に使ってみて思うのは、本来のターゲットユーザーとして想定されているであろうケータイの操作に不慣れな人にとっては、2画面に分かれているところが逆に分かりづらいんじゃないかということだ。例えば、メニュー画面を操作している時や、iモードサイトをブラウジングしている時に、下画面に表示されているカーソルキーをタップするというのは、とても直感的とは言い難い。いろんな場面で上画面をタップしたくなってしまう。
ちなみに、もう一つのDSであるニンテンドーDSと比較すると、ハードウェア面で大きな違いがあることに気がつく。カーソルキーと決定ボタンの存在だ。やはり、最低限それらのハードウェアキーが必要なのではないだろうか。
一方で、「6キーモード」や「3キーモード」など、複数のキーモードを持っているところは興味深い。こちらはケータイに不慣れな人というより、特定の用途に利用したい法人向け端末としての可能性を感じる。カスタマイズの自由度がもっと高くなれば、巷のスマートフォンよりコンパクトで持ちやすい。
このユーザーインターフェイスは、まだまだ改良の余地が残されているが、今までのケータイの利用スタイルにあまり縛られず、自由な発想で作り込めば、いろいろと面白いことができそうだ。その意味で今後の改良に期待したい端末と言える。実際に購入を検討している人は、事前に実機で使い勝手を試すようにしてほしい。