ボタン配置	右側面に電源端子とイヤホン端子。電源端子はFOMAのデータ端子と形状が酷似している

背面は液晶などがないシンプルなもの。ボーダフォンのアイコンがデザインされている	底面にはJ-フォンのロゴのプリント。クアルコムのシールも貼られている

左はドコモのFOMA N2002。J-N001の方が角張ったデザインを採用している	左がFOMA N2002。基本的なボタンは位置などは同じだが、J-N001の方がやはり角張ったデザイン

電池部にUSIMカードスロットがある。FOMA N2002と同じ配置	上がJ-フォンのUSIMカードで下がドコモのFOMAカード。大きさなどはまったく同じ

メインメニューはポップアップ式。複数の機能を同時に呼び出せる擬似的なマルチタスク形式を採用	メニュー第２階層以降はリスト式。複数のメニューを同時に呼び出すと、画面上のタブが増えていく	いつでもメインメニューを呼び出して別の機能をバックグラウンドで実行できる

メニュー項目のヘルプを表示させられる	待受にできるカレンダー表示	スケジュール機能

■ 仕様で見るJ-N001

【おもな仕様】

サイズ （高×幅×厚）	103×55×22mm
重量	108g
連続通話時間	非公表
連続待受時間	非公表
充電時間	約120分
ディスプレイ	方式非公表６万5536色
表示文字数	10字×８行（スケジュール表示時）
メモリダイヤル	700件
リダイヤル・着信履歴	各20件
データ通信速度	64kbps（回線交換/パケット通信）、試験機では非対応
ボディカラー	カラーバリエーションなし

【着信メロディ】

着信音	・登録パターン：２種類 ・登録メロディ：12曲 ・登録効果音６種類 ・自作メロディ：30件
登録メロディ曲名	民族音楽 キラキラ星 静かな湖畔 ワルキューレ 新世界 行進曲 調子の良いかじ屋 あしの笛の踊り オ・ソレ・ミオ 村祭り メヌエット Ｇ線上のアリア

■ スタッフが見たJ-N001

	コメント
湯野	外見は「FOMA N2002」あたりに限りなく近いのだが、載っているソフトウェアに関しては大きく異なっている印象を受ける。まず驚いたのが、Windowsのスタートメニュー風のメインメニュー。最近のNEC製端末にはデスクトップにブックマークなどのショートカットが貼り付けられるようになっているが、この「J-N001」の場合はメニューまでパソコン風になってしまったのだ。この勢いで行くと、そのうち「電話設定」のようなサブメニューの名称も「コントロールパネル」に変更されてしまいそう……。 　さて、J-N001ではFOMAやGSMの端末と同様にUSIMカードを使うわけだが、モニター機ということもあってか、こちらの機能はほとんど活用できない。通常、USIMカードを使う場合、端末側だけでなく、USIMカード側にも電話帳を持っていられるはずなのだが、端末側にしか登録できないのだ。試験サービスの段階なので、複数台持って、USIMカードを差し替えて使う、なんてことは想定されていないのかもしれないが、ちょっぴり残念な気もする。 　肝心の音声通話に関しては、FOMAと同様、確かに音はいいが、移動中に突然ブツッと切れたりする。また、これまたFOMAと同じく、周囲の雑音を拾いやすいような印象がある。 　いずれにしろ、現段階でとやかく言っても始まらない。本サービス開始まであと数カ月。PDC方式からの移行をどうやって促進するか、それとも全くの別モノとして提供するのか、FOMAの不振が続いているだけに、マーケティングのうまいJ-フォンがどうやって市場に送り込んでくるのか興味深いところだ。
白根	J-フォンによる第３世代携帯電話（いわゆる3G）の試験サービス向けの端末。試験サービス段階から機能が豊富だったドコモのFOMAに比べると、J-フォンの3Gの試験サービスはウェブやメールなどのインターネット機能には対応していないなど、現状では少々地味な印象を受ける。インターネット関連機能よりも、どちらかというと国際ローミングサービスが重視されているようで、試験サービスにおいてはGSM端末にUSIMカードを挿しかえることで海外での通話を可能にするサービスが予定されている。欧州への渡航の機会が多い人には、かなり便利な機能だろう。シンガポール在住でありながらJ-フォン端末を日本に置きっぱなしにするうちの母に薦められる数少ない端末だ。 　J-N001の端末自体を見てみると、メニュー構造はポップアップメニューを使い、マルチタスク風に操作できるなど、使いやすくできていると思う。マルチタスク風の操作体系はN2002でも採用されていたが、画面デザインなどはJ-N001の方がわかりやすい印象だ。ただ、現行ではメールもウェブも使えないので、機能設定メニューと電卓やカレンダーといったユーティリティ機能を交互に動作させる程度の活用しかできない。試験端末のメニューにはすでにメールの項目が用意されているので、今後のサービス機能の追加には期待できるだろう。 　正直、現行では評価するべき機能やサービスが提供されていないので、なんともいえなかったりする。巨大なGSM圏を対象とした国際ローミングサービスは非常に大きなポイントとなるわけだが、それ以外の機能やサービス、とくにJ-スカイにあたるインターネット系の機能の充実に期待したい。