パナソニックが新機種説明会、スマホ版「LUMIX Phone」など


 パナソニック モバイルコミュニケーションズは10日、2011年冬に発売予定の新機種群を紹介する説明会を開催した。

 同社製の新機種は、NTTドコモ向けが11月10日に発売された「P-01D」、11月~12月発売予定のAndroidスマートフォン「LUMIX Phone P-02D」、11月~12月発売予定のフィーチャーフォン(従来型の携帯電話)「P-03D」の3機種で、ソフトバンクモバイル向けが11月中旬以降発売予定の「LUMIX Phone SoftBank 101P」となる。

裏面照射CMOSセンサー採用、カメラ機能を充実させた「LUMIX Phone」

LUMIX Phone

 同社のラインナップの中で、ハイエンドな機種に位置付けられるのがNTTドコモとソフトバンクモバイルで登場する「LUMIX Phone」だ。パナソニックのデジタルカメラブランドのケータイとしては3機種目となるが、今回、初めてAndroidスマートフォンとして発売されることになった。

 担当者によれば、撮影機能には大いに注力したとのことで、機能面ではトイカメラ風撮影やミニチュア風撮影、一眼レフ風撮影など、昨今のスマートフォン向けカメラアプリで人気の機能は標準でサポート。夜景や食べ物、人物など撮影場面にあわせて最適な品質で撮影できるようにする「おまかせAi」も用意され、手軽な撮影から、凝った撮影まで一通り楽しめる。これらの機能はプリセットのカメラ機能でのみ利用でき、サードパーティ製のカメラアプリでは利用できない。

 実際に利用したところ、やや暗めのレストラン内でも手ブレすることなく、しっかりとした撮影が可能だった。これまでのLUMIX Phoneと比べ、今回はボディの薄型化が目立ち、その分カメラモジュールは小型になっているが、撮影時に明るさを確保するため、実は裏面照射CMOSセンサーを採用したという。カメラ起動時間も1秒を切るとのことで、スピーディかつ高品質な撮影が大きな特徴とのこと。

 撮影した写真を一覧画面で表示し、共有したい写真を長押し(長くタップ)すると「ピクチャジャンプ」機能に移行する。この機能自体もこれまでのフィーチャーフォン版LUMIX Phoneで採用されていたが、Androidで実装され、より滑らかな操作感を実現するとともに、ソーシャルサービスやパソコンへのバックなど共有先をカスタマイズできるようになっている。

手頃な価格帯の「P-01D」、女性向けの「P-03D」

 withシリーズのAndroidスマートフォンとなる「P-01D」は、3.2インチディスプレイに、幅55mmとコンパクトなボディデザインを採用する。ポップなカラーバリエーションも特徴で、全体的にコストダウンが図られている。NTTドコモのオンラインショップでは、一括販売価格が2万8350円で、月々サポート適用後の負担金は8190円と案内。他のスマートフォンよりも割安な価格帯となっている。

 スマートフォンにしては小型な3.2インチディスプレイだが、その恩恵として、片手での操作感向上が特徴の1つに挙げられている。また、日本語入力時に、画面上に表示されるキーの列を減らした。その分、表示されたキーの行き場に工夫が凝らされており、たとえばスペースキーは、文字入力直後は表示されず、漢字などに変換するとスペースを入力できるようになっている。文字のフリック入力では、入力候補がキーの上部に表示され、指にかぶらないようになっている。

 唯一のフィーチャーフォンとなる「P-03D」は、スライド機構にスピードセレクターを搭載する。画面側、背面側がフラットなデザインになっているのも特徴の1つで、すっきりしたボディは、ターゲット層である女性ユーザーにとって持ちやすいよう配慮したものという。特徴的なギミックとして、ディスプレイ側ボディを下にスライドさせると、インカメラが現われるようになっている。130万画素のインカメラは、スライド時に起動する。

 今回はLUMIX Phone、スタンダードなスマートフォン、スライド型の女性向けフィーチャーフォンという商品を提供するパナソニックだが、今後の展開として、LTEやWiMAXのような高速通信に対応したモデルも開発中とのこと。




(関口 聖)

2011/11/10 20:28