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ソニーモバイル「Xperia Hello!」発表、家族のハブになるコミュニケーションロボット
2017年10月17日 13:05
ソニーモバイルコミュニケーションズは、家族の一員として暮らしをアシストするというコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」(エクスペリア ハロー)を11月18日に発売する。価格はオープン価格で、ソニーストアでの販売予定価格は14万9880円(税抜)。
「Xperia Hello!」(G1209)は、Xperiaスマートプロダクトの第3弾に位置付けられるコミュニケーションロボット。自宅の内外にいる家族のコミュニケーションを図る機能のほか、自宅の見守り機能、個人を認識して情報を提供するインフォテイメント機能の3つが、大きな柱になっている。呼びかける際の言葉は「ハイ、エクスペリア」。
家族の顔を認識する顔画像認識技術は、クラウドで処理するディープラーニングを活用した画像認識エンジンを、家族での利用に最適化し、組込みソフトウェアとしてローカルで動作する形で搭載している。
音声認識技術は、従来はGoogleの音声認識などを利用していたが、「Xperia Hello!」ではソニー独自の音声認識技術に変更。ローカルのノイズ処理から、クラウドの大語彙認識や発話意図解析までを、最適な形で統合できるようになった。
音声で応答する応答生成技術は、AIではない処理で、今後は家族それぞれとの会話を憶えて、能動的な発話の内容を変えていくといった機能も提供される見込み。
本体は、左右に回転する円錐型のボディに4.6インチの液晶ディスプレイを搭載。回転する球状の頭部にはカメラと、瞳の瞬き再現したようなライトが備わる。顔認識機能は最大10人まで家族を登録できる。
ボディの動き、頭部の動き、瞳の瞬きといった動作を組み合わせて、喜ぶ、すねる、盛り上げるといったしぐさも表現する。ボディや頭部を回転させる機構は駆動音を抑えており、ロボットやメカとしての存在感を小さくしているのも特徴になっている。
ユーザーには音声での案内のほか、胸部のディスプレイで情報を表示可能。一部の操作はユーザーがディスプレイにタッチして行う。常時アクティブになっている人感センサーが4つ搭載され、半径約3mの全周囲を感知可能。カメラは家族の顔を識別できる。
設置場所を変える際に電源が切れないようバッテリーが内蔵されているが、基本的には宅内にてACアダプターで駆動させるロボットになっている。
また、メカ以外の内部構成はミドルクラスのスマートフォン相当(モバイル通信は非対応)になっており、Androidプラットフォームで動作している。
家族のコミュニケーション機能
「LINE」を使って家族でコミュニケーションをとることが可能。スマートフォンで各自が利用している「LINE」に「Xperia Hello!」のアカウントを追加しやりとりする形で、「LINE Messaging API」を利用。「Xperia Hello!」側ではLINEのメッセージを「おとうさん宛」などとして受け取ることが可能で、カメラで「おとうさん」の顔を認識するとメッセージを伝えるといった、家族それぞれに対応したメッセージのやりとりも可能になっている。
通話やビデオ通話は「Skype」をサポート。インターネット回線を利用した「Skype」での通話とビデオ通話ができる。帰宅する家族に向けてビデオ伝言を残す機能も用意される。
誕生日や入学式、結婚記念日など特別な日や重要な日を、声やスマートフォン経由(Google カレンダー)で登録しておくと、「Xperia Hello!」から話しかけてきて、リマインダーになったり、家族の会話のきっかけになったりする利用が可能。
見守り機能
外出先から「LINE」で、「Xperia Hello!」に宛てて家の様子を聞くコメンドを送信すると、何分前に誰を見かけたといった、顔認識機能や直前の会話の有無を簡単に確認することが可能。家を撮影するコマンドを送信すると、周囲360度を8枚の写真に分けて撮影しLINEに送信する。
ニュース、天気、リマインダーなど個人向けの情報を提供
カメラと、端末で処理される顔認識機能により、個人に合わせた情報を提供するインフォテイメント機能が搭載されている。具体的にはニュース、交通情報、天気予報、リマインダー、メッセージで、顔を認識すると、通勤路線の遅延情報を提供するといった能動的な情報の提供も行う。
このほか、疑問に思ったことを話しかけると、Wikipediaで検索し音声と画面で教えてくれる機能なども用意されている。
主な仕様
球状の頭部はカメラを搭載し、スイッチも兼ねる。首ランプとスピーカー、照度センサーも頭部付近に搭載される。ボディ中央のディスプレイは約4.6インチ、1280×720ドットの液晶ディスプレイ。カメラは、1320万画素で裏面照射積層型CMOSセンサーの「Exmore RS for mobile」が搭載される。
ボディ下部の回転しない基部には、360度に対応するよう、4つの人感センサーと7つのマイクを搭載。底部にはボリュームキーと電源ボタン、リセットボタンが用意される。温度・湿度センサーは今後活用が検討される。
チップセットにはSnapdragon 650が搭載され、メモリー(RAM)は3GB、ストレージは32GB。無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/acで、Bluetooth 4.2がサポートされている。
OSはAndroid 7.1が搭載される。Android端末としてWi-Fiタブレットなどと同様の構成になっているため、Google Playから一般的なアプリをダウンロードして利用したり、Google アシスタントなどの音声アプリを利用したりすることも可能。ただしその場合は「Xperia Hello!」としては動作せず、Android端末としての動作になる。Bluetoothも「Xperia Hello!」として必須機能ではないが、Android端末としては利用することが可能。