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ドコモ、航空機に対するLTEの「地対空通信」に成功

 NTTドコモは、ANAやパナソニックらと共同で、LTEの地対空通信により航空機内でWi-Fi通信サービスを提供する実証実験に成功したと発表した。

地対空通信の実証実験のイメージ

 実験では、VHF帯でTD-LTEを用いた地対空通信方式のシステムを宮城県に構築。上空に向けて発射される電波を、航空機のアンテナで捉えるもので、高度は最大8700m、半径が最大93kmの上空エリアがカバーされた。また、飛行速度が時速430kmの機体で、下り最大27Mbpsの受信速度で地上と通信が確立された。

 これをもとにした機内のWi-Fiサービスでは、ライブ映像の受信、電子書籍の閲覧といったリッチコンテンツサービスが地上と同様に利用できることも確認したとしている。

 ドコモでは、現在商用化されている衛星通信を利用する航空機のWi-Fiサービスと比較して、航空機に搭載する装置が小型になるというメリットを挙げている。同社は今後、移動通信分野のノウハウを活用し、航空通信分野でも通信技術の向上に貢献していくとしている。

実験機 よつば号
よつば号に搭載された実験アンテナ
機内の実験装置
地上の実験アンテナ
機内の実験のようす
機内でコンテンツを利用する様子