ニュース

ソニーがLPWAで独自システム開発、製品・サービスの商用化を検討

見通し100km以上の性能、山や海、ライドシェアなどの監視システムを例示

 ソニーとソニーセミコンダクタソリューションズは、新たなLPWAネットワーク技術を開発したと発表した。

 ソニーが独自に開発したLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク技術は、ARIB STD T-108に準拠し、LoRaWANなどと同じ免許不要の920MHzを利用する。開発にあたっては、誤り訂正などのデジタル信号処理技術や、高周波アナログ回路技術、低消費電力LSI回路技術などのソニーのノウハウを応用。高感度で安定性が高く、見通し100km以上の伝送能力を備え、時速100kmで移動中にも安定した通信が行えるという。混信に強いLSIを開発したことで、都市部での利用にも対応する。送信モジュールは低消費電力なLSIによりボタン電池で長期間駆動できる。

 さらに、送信モジュールと受信機はGPSに対応するLSIを標準搭載し、位置情報の送信だけでなく、GPSの時刻情報を使った補正で、通信の信頼性を高めることができる。

 ソニーは利用シーンとして、登山、船舶、都市部のライドシェア、ドローンへの搭載を紹介しており、いずれも活動の見守りや位置情報の監視サービスを例として示している。

 ソニーは、このLPWAネットワーク技術を採用した製品の商品化や、サービスの商用化を検討中。実証実験の協力事業者も広く求めていくとしている。