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室内の美観を損なわない“透明アンテナ”、KDDIが商用導入開始

 KDDIは、携帯電話基地局の屋内向けアンテナとして、薄い板状の透明な素材でできた「可視光透過アンテナ」を開発、2月19日から商用導入を開始した。

従来の屋内向けアンテナ(左)、「可視光透過アンテナ」(右)の設置イメージ

 これまでの屋内向けアンテナは、天井に設置したアンテナが目立つという理由で、最適な場所への設置が難しい場合があったという。今回開発された「可視光透過アンテナ」は、露出している面が透明なため、ホテルのロビーやイベントホール、金属天井などに設置しても、美観や景観を損なわずにエリア品質の向上が可能になるとしている。

 「可視光透過アンテナ」はKDDIと日本電業工作との共同開発。アンテナは金属製ではなくTDKが開発した透明導電性フィルム「Ag-Stacked Film」を活用している。屋内向けの透明アンテナは世界初としている。

 大きさは、800MHz、2.1GHzに対応するモデルが85×297×1.5mm。2.6GHz、3.5GHzに対応するモデルが50×120×1.5mm。どちらも無指向性で耐電力は2W、2×2 MIMOに対応する。

「可視光透過アンテナ」
800MHz、2.1GHzに対応するモデル
2.6GHz、3.5GHzに対応するモデル