【CES 2017】
オンキヨー、ハイレゾ音源再生に特化したAndroidスマートフォン
2017年1月6日 12:01
オンキヨー＆パイオニアイノベーションズは、「CES 2017」において、現在開発中のハイレゾ音源の再生機能に特化したAndroidスマートフォンを参考出展している。
参考出展されているスマートフォンは、商品化の具体的な予定が決まっていないもので、オンキヨーブランドの「HI-RES SMARTPHONE」という仮称で紹介されている。
高級イヤホン／ヘッドホンでハイレゾ音源を楽しむオーディオファン向けの製品。従来はスマートフォンのほかにハイレゾプレーヤーとポータブルアンプを持ち歩いていたところを、このスマートフォンならば1台にまとめられる、ということをひとつのメリットとしている。
DACには「ESS Sabre ES9018K2M」
音響面ではオンキヨーのオーディオ機器設計のノウハウを活用。オーディオ専用デバイスと同等の部材が使われているのはもちろん、内部基板の配線まで、高音質化のために設計されている。開発にあたってはスマートフォン開発に実績のある富士通コネクテッドテクノロジーと協力している。
DAC（デジタル・アナログ・コンバーター）はESS Sabre ES9018K2M、アンプは9601Kを搭載し、デュアル構成によりイヤホンのバランス駆動にも対応する。
ハイレゾ再生にも対応するオンキヨー独自の音楽アプリを搭載し、こちらで再生する場合、11.2MHzのDSDフォーマットや24ビットの出力にも対応する。DSDフォーマットについてはアプリ側ではデコードせず、DACでデコードして再生される。このほかにもFLACやWAV、MQAといったフォーマットにも対応している。
非ハイレゾ音源についても、同アプリを用いることで24ビットで出力される。ほかのアプリの音は、基本的にAndroid標準の16bit出力となるが、DACやアンプの性能が一般のスマートフォンより優れているため、ゲームアプリや配信動画の音源を再生するときも、高音質化の恩恵を受けられる。
5インチのタッチスクリーンを搭載する。近年のAndroidスマートフォンとしては大きくはないサイズだが、本体はオーディオ機器らしい四角張ったデザインのアルミ削り出しボディで、実際に手に持つと、決してコンパクトとは言えない重量感があった。
本体の右側面には電源キーだけでなく、音楽の再生と曲送りのボタンが搭載されている。さらに右側面にはポケットに入れているときなどの誤操作を防ぐためのスライド式ロックスイッチもある。音量ボタンはなく、代わりに左側面には音量調整ダイヤルが搭載されている。
スマートフォンとしてのスペック
やや変わったデザインと仕様となっているが、Androidスマートフォンとして作られていて、Google PlayなどGoole純正のアプリやサービスを利用できる。展示機のAndroidは6.0.1が搭載されていた。
リアカメラは16メガピクセル、フロントカメラは8メガピクセル。Wi-FiやBluetoothといった通信機能に対応。デュアルSIM仕様となっているが、3G/4Gの対応周波数などの仕様は公表されていない。
標準で128GBの内蔵ストレージを搭載し、最大256GBのmicroSDカードも利用できる。