本日の一品
パーフェクトペンシルもどきのパーフェクト定規「Tidy Ruler」
(2013/5/21 06:00)
コダワリ人間の多い鉛筆の世界では、“パーフェクト・ペンシル”と呼ばれるドイツの老舗ファーバーカステル社の筆記具を愛用している人が多い。
ボールペンだ、万年筆だ、ローラーボールだと筆記具の選択ジャンルの枠を広げることができなかった時代や、そもそもインク系の新商品筆記具がなかったり高価だったような時代には、鉛筆が唯一リーズナブルな筆記具だった。
鉛筆本体に加えて、芯を削りだすための鉛筆削り、間違いを修正するための消しゴム。鉛筆を安全、確実に持ち運ぶためのキャップ――これらのクオリティをそれぞれ極限まで高めてインテグレーションしたのが前述の“パーフェクトペンシル”だった。
昨今では、合理的な便利さ+高級感ではなく、機能性をより安価にまとめあげた、廉価版のパーフェクトペンシルをファーバーカステル社自身も、KUM社などの他企業も発売するようになり、今では、筆記具のインテグレーション・ジャンルのサブ・カテゴリーになりつつある。
そんな文具のインテグレーション市場の2匹目のドジョウを、定規サイドから考えて無理やり実現してしまったのが本日ご紹介する「Tidy Ruler」 だ。
定規と最も縁の深い文房具は、鉛筆などの筆記具だろう。鉛筆と消しゴム、鉛筆削り、キャップをひとつにまとめた発想を転換すれば、定規と鉛筆と鉛筆削りの3つを一体化して、過去は単機能だった定規に筆箱に近い機能を担わせるというのは、意外と無理のない着想なのかもしれない。
ロンドンに本拠を置くLUCKIES社の「Tidy Ruler」や、英国では19世紀からの文具の老舗であるHelix社が発売する同名の「Tidy Ruler」は、いずれも定規を母艦に位置づけた着想は同じだ。
LUCKIES社の「Tidy Ruler」はレトロな木製で、定規の両サイドにインチとセンチの目盛を刻み、鉛筆削りが組み込まれ、鉛筆を一本だけ置くスペースが確保されているタイプ。
Helix社の「Tidy Ruler」は、加えて、ボールペンと消しゴムも取り付けられる仕組みになっており、いずれもがキチンとロックされる構造で、持ち歩いても逆さまにしても分離しない構造だ。オマケに世界標準の3穴、4穴のバインダーホールに対応しており、標準的なファイリングボックスに書類と一緒に綴じておくことも可能だ。
多機能インテグレーション鉛筆の「パーフェクトペンシル」に対する「Tidy Ruler」、パーフェイクと迄はいかなくても、確かにある程度の「整理整頓」レベルには達しているようだ。
製品名 | 販売元 | 購入場所 | 購入価格 |
---|---|---|---|
Tidy Ruler | LUCKIES社 | Amazon.com | 7.99ドル |
Tidy Ruler | Helix社 | 国内Webショップ | 682円 |