真空二重構造のステンレス製大型保温マグカップ

セブンセブンの「アクティブマグATK-450」。450mlという大きな容量の保温マグカップだ

　筆者のデスクワークには保温マグカップが欠かせない。保温マグカップは温かいコーヒーなどを冷まさないだけでなく、夏場に冷たい飲み物を入れてもカップの表面に水滴が付きにくいなど、デスクまわりでの使い勝手がいいからだ。

　しかし、常々不満に思うことがあった。筆者が使っていたカップは容量が250mlほどしかなかったのである。普通ならばちょうどいいのだが、コーヒーの消費が激しい筆者には少々物足りない。もっと大きなものはないかと探したところ、セブンセブンの「アクティブマグ ATK-450」が目にとまり、さっそく購入することにした。

　ATK-450は容量450ml。筆者が見てきた保温マグカップの中では最大級の製品だ。450mlというと、一般的なコーヒーカップでいえば2杯から3杯分に相当する。サイズは直径77mm、高さ136mm、重量約260g。カップというよりジョッキと呼びたくなる存在感である。当初、実物を手にしたときは少々大きすぎたかとも思ったが、今ではすっかり慣れてしまい、以前の小さなカップには戻れなくなっている。この製品を選んで正解だったようだ。

　ATK-450は魔法瓶や保温ボトルと同じ真空二重構造を採用している。このため開口部が大きいカップ型でありながら、高い断熱性を実現しているのが大きな特徴だ。試しに沸騰した湯を入れて外側に触れてみても、飲み口周辺以外はほとんど熱を感じない。そのまま付属のフタをして放置、1時間ほど経った後に湯の温度を測ってみたところ、70度前後を保っていた。大きいとはいえ、カップ1杯のコーヒーには十分以上の保温性能である。

　ATK-450は、金属製のカップを黒い樹脂製のハンドル付きホルダーにはめこむというスタイルを採っている。飾り気のない実用性を重視したデザインは、好き嫌いが分かれるかもしれない。とはいえ、厚ぼったさを感じさせない繊細な作りには感心させられた。間に真空層を挟み込んだ二重構造のカップとは思えないほど、薄いのである。とくに飲み口の周辺は滑らかに絞り込りこまれており、口を付けたときの感触は一般的なカップと変わらない。

　カップ本体は18-8ステンレスの一体成形。スプーンやフォークといった食器類でも多用される強靱で耐蝕性に優れた素材だ。人によっては金物臭を感じることがあるようだが、筆者はまったく気にならなかった。ステンレス製の保温ボトルやポットを使い慣れていれば問題にはならないだろう。

　今回は大きさだけを基準に購入してしまったが、結果的には非常に満足している。保温性能が高く、価格も手頃なお勧めできる製品だ。450mlが大きすぎるという場合には、姉妹品のATK-350（容量350ml）、ATK-250（容量250ml）という選択肢がある。

直径77mm、高さ136mm。マグカップとしてはやや縦長の形状だ。底付近はやや厚めだが、ほかの部分は驚くほど薄い

飲み口の周辺は薄く、とても滑らかに仕上げられている。付属のフタは上部を覆うだけのシンプルなもの

ハンドル付きホルダーはきつく嵌め込まれている。取り外すときはぬるま湯に漬けて少しずつ引き抜くといいようだ

18-8ステンレスで一体成形されたカップ。底には製造年月日と思われる数字が刻印されていた

外箱に描かれていた製品の断面図。真空二重構造は魔法瓶や保温ボトルと同様の断熱方式だ

缶飲料と並べると大きさがよくわかる。手前の小さい缶なら2本分が楽に入ってしまうだろう

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