タブレット時代の“クリーニングパッド”とは


ターガス「CleanVu Pads」

 スマートフォンが普及し地味に表面化したの問題が、画面が指紋だらけになる問題だ。最近では、メーカーが予めフッ素コートなどの、指紋が付きにくく拭き取りやすい耐指紋コーティングを施して出荷しているケースが多いものの、半年もすると効果が薄れるのが実情だ。液晶保護フィルムなども、指紋が付きにくいと謳う製品は多い。

 そんな指紋との果てしない戦いに突入している感もある昨今だが、より大きな問題(?)を投げかけているのが、普及の兆しを見せているタブレット端末だ。10インチ、7インチなどいずれもスマートフォンとは比べ物にならない大きさで、スマートフォンのようにメガネ拭きで代用してササッと済ませるサイズではなくなっている。大きな画面はひと目にも付きやすく、指紋でベタベタのまま使っていては、物臭な人に見られてしまうかもしれない。

 今回紹介するターガスの「CleanVu Pads」は、iPadなどのタブレット端末に向けたクリーニングツールだ。版画の時に使うバレンのような外見で、ベルトに指を通して利用する。表側は人工皮革でちょっとした高級感もあり、裏側のクリーニング繊維部分は人工スエードだ。サイズは、ベルト部分に指4本がぎりぎり入るぐらいで、コンパクト。単体でも持ち運びに困るサイズではないだろう。

 肝心のクリーニング能力だが、べっとりと大きくついた指紋でも、2~3回クリーニングパッドを往復させてやれば綺麗に拭き取れる。フッ素コートの効果がかなり落ちているディスプレイだと、大きな指紋には4~5回の往復といったところだろうか。

 クリーニング能力の正確な比較が難しいが、どちらかというと、クリーニングクロス(メガネ拭き)と違って力を入れやすい形状なので、拭き取る動作が簡単で、手軽に感じられることのほうが重要かもしれない。クリーニングクロスでは、指をあてがった面積しか実質的に拭き取れないが、このクリーニングパッドなら一度に拭き取れる面積が広いのも、手軽に感じられる要因だろう。なお、これはクリーニングクロスでも同様だが、ゴミを巻き込んでいた場合、ディスプレイ側に傷を付けてしまう可能性があるので、力の入れ過ぎには注意が必要だ。拭き取る前には大きなゴミなどが付着していないか確認することをオススメする。

 基本的にはタブレットに向けた製品だが、スマートフォンでもなんとか使える。4.6インチのディスプレイを搭載したモデルあたりでは、スマートフォンの本体幅とクリーニングパッドの幅が同じぐらいになる。ともあれ、タブレットを持ち歩いているユーザーには便利な一品であることは間違いないだろう。


裏側のクリーニング繊維利用イメージ。画面の大きなタブレットをササッと拭けて便利。一度に拭ける面積も広い
10インチタブレット、4.6インチディスプレイのスマートフォンと大きさを比較スマートフォンでもとりあえず普通に使える

 

製品名製造元購入価格
CleanVu Padsターガスジャパン1280円

 




(太田 亮三)

2012/11/15 06:00