小技がきいたカラフルな8本組ドライバーセット
エイトマングリップボーイ。ケース収納時のサイズは幅約9cm、高さ約12cm、奥行き約4cm |
ホームセンターなどで売られている低価格なドライバーセット。ありふれた品だけに、普段はあまり気にならない。必要に迫られて目についたものを購入するというパターンが一般的なのではないだろうか。筆者もとくに考えて選んでいるわけではないのだが、紛失や破損などで度々買い替えていると、ときにユニークなドライバーセットが見つかる場合がある。
ANEXの「エイトマングリップボーイ」は、まるでオモチャのようなポップな色づかいとワンコイン価格に惹かれて購入した。プラスドライバーが3サイズ、マイナスドライバーが4サイズ、これにキリを加えた計8本のセットだ。質感は価格なりではあるが、作りはしっかりとしており、家具の組み立てや自転車のメインテナンスといった家庭内の作業に幅広く対応できる。
この「エイトマングリップボーイ」には気の利いた小技的なアクセサリーが付属している。そのひとつが「マジックコイン」だ。直径約2.5cm、厚さ約1cm、中心に穴があいたドーナツ形のプラスチック製パーツである。一見すると用途不明だが、実はこれ、ドライバー先端のブレを抑えられるという便利グッズなのだ。
使い方は中央の穴にドライバーを通すだけ。細い軸を指で支えるのではなく、マジックコインを押さえてしまうのである。簡単な仕掛けだが、素早く確実にネジを回すのにとても役立つ。とくに慣れないと安定させづらいマイナスドライバーでは威力を発揮するだろう。ドライバーの先端がネジ山から外れて周辺を傷つけてしまうといったトラブルや怪我を防止するという効果も期待できそうである。
マジックコインにはほかの使い道もある。側面の隙間は、壁にねじ込むフックなどを挟んで回すときに便利だし、反対側に設けられている出っ張り部分はコインでひねるタイプの電池フタを開閉したり、車のバッテリーキャップを外したりするときなどに利用できる。小さいながらマルチに使えるアクセサリーなのだ。
筆者が個人的に高ポイントを付けたのはドライバーと付属品を納めているケースである。単なるケースではなく、底部にフタつきの収納スペースが設けられているのだ。作業中に取り外したネジやナットの一時保管に使ってもいいし、予め小さな部品や金物を入れておいてもいい。作業中に外したネジが見あたらなくなり、探すのに苦労するという経験を何度もしている筆者としては、感心せずにはいられないアイデアである。これも小技的アクセサリーのひとつといわせていただきたい。
8本のドライバーは2本ずつ赤、黄、緑、青の4色に色分けされている。端部が三角形、中央部が六角形のグリップは指先で扱いやすく、転がりにくい形状だ。少々スリムすぎる気はするが、力が必要な作業のための太いハンドルが付属しているので問題はない。ドライバーを先端に差し込めばストレート、横に差し込めばワインのコルク抜きのようなT型ハンドルと、必要に応じて使い分けられる。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
エイトマングリップボーイ 8本組ドライバーセット | ANEX(兼古製作所) | 498円 |
2012/11/16 06:00