いつでもいっしょ、「GOALZERO」のソーラー充電器


「GOALZERO Guide 10 Plus Adventure Kit」

 「スマートフォンに変えたけど、こんなにバッテリーがもたないなんて……」という声があちこちから聞こえてくる昨今、スマートフォンを上手に使いこなすテクニックがユーザーには求められているのかも、などと思うことがある。でもまあ、正直言うとバッテリーなんか気にせずガンガン使いたいわけで。節制より欲望のままに生きたい、そんな私は、日の光の当たるところならいつでもどこでも使えるソーラー充電器を手に入れてしまった。

 「GOALZERO Guide 10 Plus Adventure Kit」は、2枚で構成されたA5サイズほどのソーラーパネルに、USBポートとシガーソケット(DC12V)などの給電口が備わった本体と、eneloopやEVOLTAなどのニッケル水素充電池を充電可能な専用バッテリーケースがセットになった製品。もともと電気の通っていない途上国の状況からヒントを得た製品ということもあって、過酷な環境での使用にも耐えうるタフネスさを持ち合わせている、らしいけれど、それにしては意外なほどに軽くて薄く、畳めばA5サイズ大になるコンパクトさが魅力なのだ。

 スマートフォンサイズなら余裕で収まるポケットが用意され、製品本体のサイドや四隅にはリング状になったヒモも付いている。カラビナなどがあればリュックやビジネスバッグに簡単に引っかけて使えるので、アウトドアだけでなく通勤時にも常にスマートフォンを充電しながら持ち歩けるわけだ。通勤電車の中だったりすると周囲の視線がちょっと気になるかもしれないけれど……。

 ソーラーパネルからUSBポート経由で出力される最大電力はおよそ7W。計算上は所有しているスマートフォン「DIGNO」(充電時必要電力2.5W想定)や、iPhone 4(同5W想定)も充電できることになる。実際に試してみたところでは、真冬の寒い時期だったものの、DIGNOは日当たりの良い場所であれば問題なく充電できた。iPhone 4は、日当たりの良い場所でかつ太陽光を入射角90度でまっすぐ受け止めるように傾ければ、だが……。iPhone 4の充電は冬はちょっと厳しいとはいえ、太陽光が強くなる暖かい季節になれば本来の力を発揮してくれるはず。

 いずれにしても、持ち歩きながらでは太陽光を安定して受光できない可能性が高いので、充電したいときはしっかり日の当たる場所に置いておきたい。移動時のソーラー充電は現状のバッテリー残量を維持する気持ちでいるくらいがちょうどよさそうだ。充電しながらスマートフォンを使うときにケーブルが邪魔に感じる場合は、付属の専用バッテリーケースが便利。普段はソーラーパネルでeneloopなどを充電しておき、スマートフォンのバッテリーが残り少なくなったらその専用バッテリーケースから充電すれば、いつもの使い勝手が損なわれることもない。

 今年もまた、電力不足の暑い夏がやってくる。万が一の停電に備えるという意味でも、こういったソーラーエネルギーなどを利用した充電器を一つ持っていると安心感が格段に違うものだ。もっと携帯しやすいサイズの「Guide 10 Plus Mobile Kit」や、より大きな電力を生み出せるモデルもラインナップされているので、余裕があれば少しずつ買い揃えていくのもアリではないだろうか。


本体を畳んだ状態展開すると2枚のソーラーパネルと給電ユニットが現れる
リュックやカバンなどに取り付ける際に便利なヒモUSBポートの右にあるのは専用バッテリーケースとの接続に使う給電ポート
DC12Vのシガーソケットも用意されているポケットにはご覧のとおりスマートフォンも入れられる
eneloopやEVOLTAなどのニッケル水素充電池を充電できる専用バッテリーケース。単3と単4に対応可能専用バッテリーケースで充電するときはこんな感じに

 

製品名製造元購入価格
GOALZERO Guide 10 Plus Adventure Kitアスク1万483円

 

 

(日沼諭史)

2012/3/26 06:00