アップトランス変圧器で外国向け製品を日本で使う


それなりに大きく重さもある

 去年からYahoo! JapanでYahoo!チャイナモールのサイトがスタートし、中国最大のオンラインショッピングサイト「淘宝網(TAOBAO)」で売っている商品を、(手数料はあるし、言葉は自動翻訳なので微妙ではあるが)買えるようになった。仕事柄、中国の電化製品を頻繁に買っているが、もちろんこれらは日本向けではなく中国向けに作られた製品であるため、動作電圧が220Vと日本とは異なる。プラグの形状も日本と同じのものもあれば異なるものもあるといった状況だ。

 変圧器というと「日本の製品を外国の旅行・出張・留学先で利用する製品(ダウントランス)」が最も一般的であり、家電量販店でも最もさまざまな種類の製品が売られている。一方で「外国の製品を日本で使う変圧器(アップトランス)」も店頭では少数だが売っている。筆者が購入した「カシムラ」の「TI-69」は、220V~240Vと多くの国の電圧に対応しているため、冒頭で書いた中国の製品に関しても、怪しげな製品から真っ当な製品までバッチリ動く。

 定格容量は150W。一般のダウントランスの変圧器のように、ドライヤーやアイロン、テレビや白物家電などは動かないが、それ以外はおおむね動くはずだ。ただし、この定格容量ぎりぎりでの使用時間は30分間と限定されているのに注意が必要だ。外国製品に給電するためのコンセントはCタイプという丸い口のものなので、コンセントのタイプが違う場合、コンセントの変換アダプタをつける必要がある。そうなると、ちょっとかさばるかもしれない。

 なお、カシムラは変圧器ではよく見かける定番のメーカーであり、同社からはアメリカ向けなどの製品が動く110V~130Vのアップトランス兼ダウントランスの変圧器も発売している。アップトランス変圧器はニーズが少ないのか、いかんせん種類が少なく購入の選択肢がないのは残念といえば残念。今後もっと選択肢が増えて安くなればありがたい。

中国向け製品にはさらにCタイプの変換プラグが必要となる

 

製品名製造元購入価格
TI-29カシムラ5754円

 

 

(山谷 剛史)

2011/3/18 06:00