本日の一品
「Qrio スマートタグ」なら、豪快な忘れん坊でもすぐ見つかる
2017年2月7日 06:00
筆者はかなり凄い豪快な忘れん坊である。出かけた先に自転車を忘れて徒歩で帰るのも割としょっちゅう。家の合い鍵もこれまで何個作ってきたっけ? といった具合だ。
しかし、サイエンス&テクノロジーライターである筆者。忘れっぽい自分を反省するのではなく「こんなもん進歩した科学技術でどうにかしようよ!」と思っている。そんなわけで、クラウドファンディングなどで「忘れ物防止装置」の類を見つけると片っ端から支援していたりするのだ。
その筆者が今(2016年末現在)もっとも使えると感じている忘れ物対策グッズが「Qrio スマートタグ」だ。クラウドファンディングサイト「makuake」の9720円コースで支援して、スマートタグ3個を手に入れた。これを自宅と自家用車の鍵を取り付けてからというもの、一度も鍵が行方不明になっていない。
このQrioのスマートタグは、BLEタグの一種だ。タグは一定のタイミングでBLE(Bluetooth Low Energy)の電波を発していて、それをスマートフォンで受信。スマートフォン上のアプリが現在位置を記録する。
電波の届く範囲はせいぜい数メートルなので、一度離れてしまったら、その後はリアルタイムに現在位置がわかるわけではない。ただし、タグの電波を受信したとき、スマートフォンのGPSで現在位置を把握しているため、最後に電波を受信した場所はかなり詳細にわかる。しかも、地図データ上でその場所を表示することができるわけだ。
これは筆者の体験談なのだが、自宅で、(スマートタグを付けた)鍵が見つからないのでアレ? と思い、アプリを確認してみた。すると、15メートルほど離れた駐車場に1時間前にあったと表示され、探しに行くと無事見つけることができた。さすがにトイレに置いたのか自室に置いた程度の距離では判別できないが、BLEタグというのは結構役に立つ。
このQrioのスマートタグは、実に軽く小さい筐体ながら、スピーカーを搭載し、電池保ちもよい。なにより、デザイン的にも優れている点は魅力的だ。
競合製品の「MAMORIO」のように、専用の超小型電池が埋め込まれているものは別として、筆者の持つBLEタグの中では、このQrioのこれは厚み約8.5mmと、最もコンパクトだ。重さはわずか10gで、キーホルダー代わりに取り付けても、まったく違和感がない。
実際の持ち運びでも、20グラム級のタグと比べて、「Qrio」のこの軽さは圧倒的に持ち運びが楽だ。わずか10グラムの違いだが、その差はポケットに入れたり、クルマのハンドルに挿したりしたとき、大きく影響してくる。
さらに、この大きさでありながら本体にはちゃんとスピーカーとボタンがセットされている。スマートフォンからスマートタグを呼び出しして「ピピピ、ピピピ」とブザー音を鳴らすことができるのだ。
そう、失せ物が部屋の中にあるとわかっていても、それがいくつかあるバッグのうちどれかの中になのか、コートのポケットなのか、あるいは小物入れやカード入れ、ポーチの中……どこに入れたっけ? と、分からなくなってしまうことは意外と多い。そんなときにこのブザーを鳴らして、部屋の中のどこかにあるタグを探し出せる。非常に便利だ。
そして、「Qrio スマートタグ」は、そのアプリケーションが圧倒的に使いやすい。ややiPhoneアプリ的なユーザーインターフェースだが、非常に快適に操作できる。場所を知りたいタグを選び左スワイプすると、タグがあった住所が時系列で並ぶ。住所をタップすると地図上でも表示される。
ちなみに、タグの所在地はデフォルトでは約10分おきに記録される。設定で20分/30分/1時間あるいはアプリ起動時のみ手動で記録する形に変更できる。公的な証拠として使えるかどうかわからないが、万一の時は、自分が何時何分どこにいたかを記録するためのデータとして使うこともできるかもしれない。
Makuakeのプロジェクトとしては募集が終了しているが、正式販売が開始されている。価格は税抜3980円だ。BLEタグとしては少々高めだが、大事なモノをなくすストレスから解放されるのはありがたい。少なくとも、他の紛失対策を考えるよりは、こちらを強くお勧めしたいというのが、筆者の正直な感想だ。
筆者の場合、3個購入してそのうち1個しか現在使えていない。実は残りの2個を、スマートフォンに登録する前に、どこに行ったかわからなくなってしまった……。大切なモノに付けておきたいので、なんとか探し出さなくてはならない。自力で。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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Qrio スマートタグ | Qrio | 3個で9720円(Makuakeの支援プラン価格) |