本日の一品

ネジが入らないクロス張り壁を「くりぴたフック」で攻略しよう

「くりぴたフック壁紙用」耐荷重1kg品と耐荷重2kg品

 賃貸住宅住まいで不便なことの1つに、壁へ棚などを取り付けられないというのがある。もちろん、敷金が戻ってくるのをあきらめてガンガン穴を開けてしまうというのも一つの選択肢ではあるのだが、傷つけないに越したことはない。そんなわけで今までもさまざまな商品が登場し、本コーナーでも「マジッククロス8」「ニンジャピン」などの製品を紹介している。

 しかし、押しピンタイプの製品では刃が立たないのが隣の家との間などにあるコンクリート壁だ。貼ってあるクロスは同じだがピンでは全く刃が立たない。コンクリート壁単体なら接着樹脂を使ってフックを取り付ける製品はあるが、クロス張りだと使えない。ということは賃貸住宅に住んでいる方なら説明せずともご存じのことだろう。

 そこで今回紹介するのが、接着剤を使ってクロス壁紙に取り付ける「くりぴたフック」だ。接着剤を使って貼る、と聞くと既存の製品と変わらないように感じるが、壁紙を傷めない程度の強さの接着剤で専用のシートを貼り付け、そこにフックを取り付けることにより実用的な性能を実現している。もちろん、不要になったらクロス壁紙にダメージを与えずにはがすことができる上、接着剤を塗りなおせばまた使うことができる。

1kg品と2kg品の内容物の違い

 といっても、自分の家では使えなかったり、思った通りの性能が出ないこともめずらしくないので、実際に試してみた。内容物は接着剤とシートとフックだ。シートは単に平らなだけでなく薄く溝が掘ってあった。説明書によるとこの溝に接着剤がきちんと入ることが重要だそうなので、重量分散に効果があるのだろう。

1kg品と2kg品のシート。接着する面積と刻んである溝のパターンが違う
シートに接着剤を塗った状態。後で分かるが上の方に塗った接着剤が少なすぎた

 接着剤をシートに塗るときは、けっこう厚塗りすることになる。これにより、凹凸の大きいクロス壁紙にぴったりとくっつくことができるというわけだ。貼り付けるときにはシートから盛大にはみ出すことになるのだが、接着剤が固まった後ならきれいにはみ出た部分だけはがすせるので、みっともないことにはならずにすむ。

壁に貼った状態。下の方は接着剤がはみ出ているが上の方は足りていない
24時間経って固まったのではみ出た部分をはがしてフックを取り付けた
2kgの重りをぶら下げたところ。このまま一日置いたが全く問題なかった

 貼ってみて分かったのは、まず貼るときに手に接着剤がついてべたべたになるということだ。慣れればうまいこと避けられるようになるのかもしれないが、今回はかなり手についてしまった。時間が経って固まればきれいにはがれるが、石けんで手を洗っても落ちず、それまでに他のところを触るとそちらにも接着剤がついてしまうので注意したい。もう一点、貼るときはシートの上の方に多めに接着剤を塗っておかないとくっついていない場所ができてしまうのが分かった。次回貼るときは気をつけたい。

 耐荷重2kgのMサイズを貼ってから数日後、500mlのペットボトルを2本の計1kgをぶら下げてみたところ、一晩経っても問題なくぶらさがっていた。これならばいけそうだとダンベルを持ち出して2kgの荷重をかけたところ、こちらも丸一日落ちることはなかった。今回はテストということでコンクリート壁でないところに貼り付けたが、これならば常用しても問題ないと思うのでコンクリート壁にも付けてみたいと思う。

 重さに制限はあるものの、今まで手が出なかったコンクリート壁にフックがかけられるのは大変ありがたい。同じ悩みを持っている方は試してみてはいかがだろうか。

製品名販売元購入価格
くりぴたフック壁紙用(S)清和産業1188円
くりぴたフック壁紙用(M)清和産業1879円