みんなのケータイ

慣れると手放せない「快適スクロール」と今後に期待な「HDR」

【AQUOS R SHV39】

 筆者がシャープの夏モデル「AQUOS R」に機種変更したのは、「試してみないと良さが分からない機能」が多く盛り込まれているように思えたからだった。

 ウリのIGZOディスプレイもその1つ。最近はやりの超狭額縁のように、パッと目を引く特徴があるわけではない。実際、筆者も初見では「鮮やかだけど平凡なディスプレイ」という印象を抱いていた。

 しかし、メイン端末として使ってみて、印象は大きく変わった。ブラウザやメール、Twitterアプリなどの閲覧がとにかく快適なのだ。

スイーっとスクロールした時に画面がカクつかないのが気持ちいい

 その理由は、縦スクロールが気持ちいい、と思えるくらい最適化されていたこと。高速でカクツキを感じることはないし、指の動きに対して俊敏に反応する。開発者インタビューでもお伝えした「120Hzの倍速駆動」や「タッチパネルのレスポンス改善」という特徴が、“スクロールの気持ちよさ”として現れているようだ。他の端末と複数台持ちしている筆者だが、Twitterやニュースサイトの閲覧には、AQUOS Rを一番使うようになった。

「Amazonビデオ」などがラインナップを少しずつ増やしてものの、まだまだコンテンツ不足な印象のHDR

 一方で、使ってみて「これからに期待!」と感じたのが、HDR再生機能。テレビでもトレンドになりつつある、くっきりとした映像で再生する機能だ。特にダークな色使いを多用する欧米の映像作品では効果的で、HDR非対応のテレビよりも見やすいと感じたくらいだ。

 HDR非対応の作品をHDR風に再生する「バーチャルHDR」という機能も搭載されていて、非対応作品でもくっきりとした絵で楽しめる。とはいえ、HDR対応のコンテンツが増えてこそ、本領発揮できると言えるだろう。特に邦画でも対応作品が増えてくることを期待したい。

 ディスプレイで気になるのは、画質設定の選択の幅が少ないこと。標準状態で4種類、HDR時の設定が3種類用意されているが、HDR時の設定はどれを選んでも青色が強めの調色。そのため、写真の色味に近い「ナチュラル」で使っていると、HDR映像では青が強すぎるように感じて、やや違和感がある。完成度が高いディスプレイなだけに、ホワイトバランスをより詳細に調整できれば、より快適に映像を楽しめるようになりそうだが……。