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「Yahoo!プレミアムユーザー限定プラン」のその後

【iPad(第5世代)】

 本コーナーで5月に「新iPad用にYahoo!プレミアムユーザー限定プランを申し込んだものの……」という話を書いた。簡単に言うと、Yahoo!プレミアムユーザー限定でワイモバイルのSIMカードを月額500円で1GBのデータ通信プランが利用できるというので、申し込んでみたところ、「プレミアム会員限定価格」の適用を受けるには、Yahoo!プレミアムのとの紐付けが必要。ところが、紐付けようとするYahoo! JAPAN IDが他の回線(ソフトバンクおよびワイモバイル)に紐付いていると、適用が受けられないという話。ソフトバンクとワイモバイルはYahoo! JAPANとの連携を強力に推し進めてるわりに、実はこういう制限があったりして、とても使いにくいという内容だ。

 あれから約1カ月半。関係者があの記事を読んだのかどうかはわからないけど、ワイモバイルオンラインストア事務局から「【重要なお知らせ】データSIMプランの割引キャンペーン適用条件の変更について(ワイモバイル)」というメールが送られてきた。そこにはキャンペーンの適用条件を以下のように変更するという内容が書かれていた。

【変更内容】
 本キャンペーンにおけるYahoo! JAPAN IDと電話番号の連携は以下のフォームよりYIDを申告いただくことで、別の回線に紐づいているYahoo! JAPAN IDでも可能となりました。

 つまり、Yahoo! JAPAN IDの紐付けの制限を改め、すでにソフトバンクやワイモバイルの他の回線に紐付いているYahoo! JAPAN IDを紐付けても割引の適用が受けられるように変更するというわけだ。早速、手続きをしたところ、「データSIMプラン割引の申込を受け付けました」というタイトルのメールが送られてきて、無事に割引が受けられるようになったようだ。ちなみに、このキャンペーンはすでに終了していて、今は申し込みができないんだけど、キャンペーンが終わってから、割引の適用範囲を変更するってのは、どうなんですかねぇ。でもまあ、とりあえず、割引になったし、iPad(第5世代)を持ち出すこともあるので、もうしばらくは解約せずに、様子を見ることにしますか。

 ただ、正直なところ、今回の一件からもわかるように、ソフトバンク&ワイモバイルとYahoo! JAPANの連携は、両社が積極的にアピールしている割に、内容が非常にわかりにくい。こんな状況で、ソフトバンクショップやワイモバイルショップの店頭でもきちんと説明できているのかどうかは、ちょっと疑問。基本的に、自社内のオプションサービスを中心に展開しているNTTドコモやauに比べ、ソフトバンクやワイモバイルの契約でトラブルが多いと伝えられているのもこのあたりに原因があるんじゃないかな。ところで、総務省はこういうところをチェックしないんでしょうか?

各社のサービスが連携し、いろいろなデバイスで利用できるようになってきたからこそ、各社が提供するアカウントやIDの扱いは、今まで以上に慎重にならないといけないのかも……

 Yahoo! JAPAN IDの件はこれで片付いたと思っていたら、今度はちょっとした自分の不注意が原因で、au IDでも面倒なトラブルが起きてしまった。これもまた簡単に書いてしまうと、複数の契約回線で統合したau IDがあり、あまり使わない方の回線でau IDを変更してしまったところ(これはボクの不注意)、他の回線もau IDが変わってしまい(当然、そうなる)、そのau IDに紐付いていたサービスにすべてログインし直すハメになってしまった。

 このトラブルは基本的に自分の不注意が原因なので、auを責めるつもりはないんだけど、実は「au IDが統合され、複数回線が紐付いていること」「変更すると、元のau IDに戻せないこと」など、さまざまな制限やリスク、影響があるにも関わらず、一切、そういった情報の提示がなく、あっさりと変更できてしまったのは、ちょっと驚いてしまった。しかも当初、サポート窓口で伝えられた情報に間違いがあり、最終的な解決(対処方法がないという解決というか、結末)に至るまで、3日ほど、要してしまった。

 今後、auは今まで以上にau IDをさまざまなサービスに紐付けていくことが予想されるけど、紐付くサービスが多くなれば、こうしたミスによる影響は大きく、もう少し根本的にユーザーアカウントの仕様を考え直すべきではないのかなと考えてしまった。

 もちろん、これはau IDやYahoo! JAPAN IDなどに限った話ではなく,NTTドコモのdアカウント、Googleアカウント、Apple IDなど、いろいろなアカウントが複数のサービスに紐付く環境になってきた現状を鑑みると、その仕様によっては、思わぬトラブルが起きてしまうのかもしれない。同時に、アカウントやIDを提供する企業は、他のサービスと連携することについて、どういう影響があるのか、何か受け渡しされるのかをもっとわかりやすく説明する必要があるんじゃないですかね。

 ま、何にせよ、アカウントやIDはパスワードやメールアドレスの管理だけでなく、扱い方についても慎重にならないといけませんな。以後、気をつけます。