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新iPad用にYahoo!プレミアムユーザー限定プランを申し込んだものの……

【iPad(第5世代)】

 今年3月、Appleから新しいiPad(以下、「iPad(第5世代)」と表記)が発売された。iPadは個人的に初代モデルから愛用し続けていて、居間にiPad Air 2、旅のお供にiPad mini 4など、複数台のiPadをいろいろな環境で便利に使っている。

 今回のiPad(第5世代)は、直前のiPad Air 2に比べ、チップセットこそ、A8XからA9に強化されているものの、その他のハードウェアはほとんど変更がなく、ボディもわずかに厚みが増すなど、これまでのモデルチェンジとは少し方向性が違う。その代わり、価格がグッと抑えられ、もっとも安いモデルは32GBのWi-Fiモデルの価格が3万5800円に設定されるなど、買いやすさを重視している印象だ。

 少し宣伝になってしまうけど、実はiPad(第5世代)の発売を受け、本コーナーでもおなじみの白根雅彦氏といっしょに「できる ゼロからはじめるiPad超入門 新iPad/Pro/mini 4対応」を執筆した。普段、こうした書籍を制作するときは、実機を購入しているのだけど、今回は従来モデルに比べ、必ずしもハイスペックというわけでもないので、正直なところ、購入を迷った。しかしまあ、ここでポリシーを曲げるのもヘンなので、結局、128GBのWi-Fi+CellularモデルのSIMフリー版を購入。

 購入後は手持ちのいくつかのSIMカードを挿して、原稿執筆のために動作確認などに使っていた。購入したのはWi-Fi+Cellularモデルなので、モバイルデータ通信を利用するには、SIMカードが必要。手持ちMVNOのSIMカードはスマートフォンで利用することを考慮し、ほとんどが音声契約で、データ通信専用プランのSIMカードは他のiPadやタブレットで利用中。せっかくなので、短期間でいいので、他のMVNOのSIMカードを契約することで検討してみた。

 いろいろと各社のプランを見比べていたとき、ふとYahoo! JAPANのWebページで目についたのが「Yahoo!プレミアムユーザー限定プラン」という表記。要するに、Yahoo!プレミアムのユーザーであれば、ワイモバイルのSIMカードを月額500円で1GBのデータ通信プランが利用できるというわけだ。

送られてきた「ワイモバイルSIMスターターキット」はシンプルなパッケージ
「4G音声<nano>」と書いてあるけど、オンラインサインアップ時に音声プランとデータ通信プランを選べる
nanoSIMカードをトレイに載せて、iPad(第5世代)に装着

 早速、オンラインで申し込んでみたところ、数日で手元にSIMカードのパッケージが到着。開けてみると、なぜか「4G音声<nano>」という記述。どうも音声サービス用とデータ通信用でSIMカードを使い分けていないようで、オンラインサインアップをすれば、きちんとデータ通信用として使えるようだ。

 パッケージ内の記述に従い、利用開始手続きをしたところ、週末だったこともあり、開通は月曜まで待つことになった。利用開始手続きで面倒だったというか、相変わらず、わかりにくいのが「Yahoo!プレミアム」との紐付け。実は、SIMカードを購入した「Yahoo!携帯ショップ」内の「かんたんご利用ガイド」によると、月額500円の「プレミアム会員限定価格」の適用を受けるには、Yahoo!プレミアムのとの紐付けが必要。ところが、紐付けようとするYahoo!JAPAN IDが他の回線(ソフトバンクおよびワイモバイル)に紐付いていると、適用が受けられない。その場合は新たに別のYahoo! JAPAN IDを作成して、Yahoo!プレミアム会員になって紐付けるか、Enjoyパックに加入する必要があるという。ちなみに、Yahoo!プレミアム会員の会費は月額462円(税抜き)なので、結局のところ、月額1000円近くかかってしまい、「プレミアム会員限定価格」本来の割安感はまったくなくなってしまう。

到着したSIMカードを利用できるようにするにはオンラインで「ご利用開始お手続き」が必要

 結局、他のサービスの動作検証をする意味合いもあったので、オンラインでYahoo!プレミアム会員にも申し込み、無事に手続きは完了。週明けの月曜日の始業時間後、1時間もしないメールが届き、無事に開通することになった。あとはワイモバイルのWebページからiOS向けのプロファイルをダウンロードし、インストールして、準備完了。ちなみに、ちょっと意外だったのは、ワイモバイルの「接続実績がある他社端末」にはiPadの記載がないこと。iPhoneや他のAndroidタブレットはあるんだけど……。

 とまあ、何だかんだとあったけど、無事に使えるようになり、書籍執筆などのための動作検証もスムーズに進んだ。今のところ、回線契約は保持しているけど、前述のYahoo!プレミアム会員との紐付けが面倒なので、程なく、サヨナラさせていただくつもり。以前から感じていたことだけど、ソフトバンクとワイモバイルはYahoo!サービスとの連携を懸命にアピールしているわりに、こうしたアカウントの紐付けによる制限が多いうえ、内容が非常にわかりにくく、扱いにくいというのが正直な印象だ。なかでもYahoo! JAPAN IDとの絡みは、解約時にもトラブルになっているケース(回線をMNPや解約してもYahoo! JAPAN IDは解約されないなど)が多いと言われ、あまり表面化していないものの、あまりいい印象はない。今回の筆者は短期間の利用で、動作確認の意味合いもあったので、あまり気にしていないけど、幅広いユーザーが利用することを鑑みると、ソフトバンクおよびワイモバイル、ヤフーの両社にはもう少しわかりやすい表記と利用環境の整備を真剣に考えて欲しいところです。

アンテナピクトのキャリア名表示は「SoftBank」だった