みんなのケータイ

Macの「書類」がiCloud同期するようになって便利に
【iPhone 7】
2016年11月22日 06:00
今秋リリースされたmacOS Sierraでは、Mac内の「デスクトップ」と「書類」にあるファイルとフォルダがiCloudの同期対象となった。
それほど大きくない地味な変更で、人によっては「iCloudのストレージを消費しすぎるので使えねぇ!」となる機能だが、筆者にとってはコレが非常に便利な新機能となってくれた。
筆者の場合、メインのMac miniで作業中のファイルは、基本的にすべて「書類」フォルダに保存している。macOS Sierraではファイルが更新されるたびにiCloudと自動同期するので、たとえばテキストエディタで上書き保存するたびに同期し、iCloudは最新状態に保たれる。そしてiCloud上のファイルはiOSの標準アプリ「iCloud Drive」で閲覧でき、対応アプリがあれば編集も可能だ。
自宅のパソコンで執筆中原稿のテキストファイルも自動的にiCloudと同期しているので、外出先で空き時間ができたとき、たとえば銀行などの窓口での待ち時間やランチオーダー時の「ちょっとお時間いただきますがー」のとき、iPhoneやiPadでiCloud上のテキストファイルを開き、執筆や推敲の続きができる。
テキストファイルだけでなくPDFやオフィスドキュメントなども対応アプリを用意していればiOSデバイス上で編集できる。ただしiCloud Driveのファイルの扱いは、アプリごとにフォルダがあったり、別フォルダのファイルを開くと自動でコピーされたり、手動同期ができないなど、ちょっとクセがあるので注意と慣れが必要だ。
これまでは「今日は移動時間が1時間以上あるから、移動中に作業できるようにファイルをモバイル環境に転送するかー」というように、あらかじめ準備する必要があり、1時間以上の空き時間が見込まれるときしか準備をしていなかった。しかしmacOS Sierraにより、作業中のファイルをモバイル環境で閲覧・編集できるようになったおかげで、10分程度の空き時間も有効活用できるようになった。これは大きな変化だ。
もちろん、サードパーティの同期アプリやクラウドサービスを使っても同様のシステムは構築できるが、やはりiCloudはアップルが提供するシステムだけあって、iOSやmacOSとの親和性も信頼性も高く、2段階認証などの設定も扱いやすい。
しかしiCloudの容量は有限なので、「書類」フォルダにたくさんのデータを置いたままにしておくと、iCloudのストレージ容量をどんどん消費してしまう点には注意が必要だ。
筆者の場合、作業が終わったファイルは、自宅に設置しているファイルサーバー、いわゆるNASに移動しているので、たとえば現時点での「書類」フォルダの容量は240MB程度である。状況によっては、大量のPDFでさらに容量が増えることもあるが、それでも1GBを超えることはなく、筆者が契約しているiCloudの50GBプラン(月額130円)でもまったく問題はない。
NASに保存しておけば、当たり前だがいろいろな端末からアクセスできる。今夏導入したNAS(QNAP TS-451)は4TB×4のRAID5で保護され、インターネット経由でのファイルアクセスも可能で、スマホ・タブレットのアプリもあり、ファイルの保存先としては文句なしだ。
作業中ファイルはiCloud Drive、作業が終わったファイルはNASという使い分けは、手動でコピーしているのでやや面倒な部分もあるが、個人的には満足している。これで自分が保有する数TBにおよぶほぼすべてのデータに、いつでも世界中のどこからでもアクセスできる体制が整ったわけだ。
実は以前、ラスベガスのCES(家電の展示会)取材時、日本を発つ直前に編集部に送ったメールに原稿を添付し忘れるという凡ミスをしたことがある。そのときは原稿ファイルを携行していたMacBookにも入れいていてなんとなかったが、今後はそういうとき、原稿ファイルをコピーするという手間すら省くことができるわけだ。もちろん、ちょっとした外出中にも作業中ファイルが扱えるので、原稿の修正依頼などが入ったときにもすぐに対応できる。
……逆に言うとこれからは、原稿の修正依頼が入っても、「いま出先なものであとで対応します!」という言い訳が通用しにくくなるわけだが。いや、いつでもファイルにアクセスできても、いつでも作業できるわけじゃないから、そこのところご理解お願いします関係各位!
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