ケータイ用語の基礎知識
第698回:Android TVとは
(2015/3/3 06:00)
Android TVは、Googleが提供しているテレビ向けのプラットフォームです。スマートフォン・タブレットに使われているAndroidと独自のテレビ向けユーザーインタフェイスを組み合わせたものになります。2014年6月、米国サンフランシスコで開催された、Googleの開発者向けイベント「Google I/O 2014」で発表されました。
2015年3月現在、ソフトバンクショップやワイモバイル取扱店、Google Playで販売されているセットトップボックス「Nexus Player」に、このAndroid TVが搭載されています。Nexus Plyaerは2015年3月現在、ソフトバンクモバイルのキャンペーンで、「AQUOS CRYSTAL」に機種変更したユーザーに、ワイモバイルでは「Nexus 6」をMNP契約したユーザーに、特典としてこの「Nexus Player」を無料でプレゼントされます。
また、今年中には日本のソニーとシャープからこのAndroid TV搭載のスマートテレビも発売される予定になっています。
映像を再生し・アプリも実行できる
Android TVの特徴は、Androidを搭載していることから、スマートフォンでできることの多くが家庭のテレビでもできること、またスマートフォンとの連携を考えて作られていることが挙げられます。
AndroidTVでできることは「テレビ画面で、インターネット配信映像を見られる」「スマートフォンやタブレットをリモコンにして、配信動画をテレビで表示できるChromecast互換機能『Google Cast』が使える」「Android TV向けのアプリが実行できる。ゲームやさまざまなアプリを実行できる」という3つが挙げられます。
1つ目は、スマートテレビとしては当たり前の機能ですが、YouTubeだけでなく、Google PlayムービーやHuluといったビデオオンデマンド配信サイトの映像も購入し、テレビでそのまま鑑賞することができます。ちなみにGoogle PlayムービーなどGoogle Play関連からコンテンツをダウンロード・購入する場合、Googleアカウントが必要となりますが、既にAndroidスマートフォンで使っていたGoogleアカウントをAndroidTVでも共有できます。GoogleアカウントのAndroidTVへの登録は、Androidスマートフォンで指定にURLにアクセスし、画面に表示されるパスコードを、AndroidTVに入力するという簡単なオペレーションで行うことができます。
「Google Cast」は、「Chromecast」互換とも言える機能です。Androidスマートフォン・タブレット、およびiPhone、iPadといったiOS搭載機器から映像をキャストできます。キャストとは、Androidスマートフォンなどの端末からURLを指定し、そのURLの動画を写すという機能のことです。
そして「アプリ実行」は、AndroidTV搭載のテレビであれば、テレビ単体でAndroid向けのアプリを実行することが可能という機能を指します。Androidスマートフォン・タブレット用には多くのアプリケーションがGoogle Playから提供されていますが、Android TVでも同様にGoogle Playからアプリをインストールし、実行することが可能です。テレビのGoogle Play画面からインストールすることも可能ですし、PCのGooglePlayからリモートでインストールさせることも可能です。
ちなみに、Android TV用のアプリケーションは、Androidスマートフォン・タブレット用に開発されたアプリケーションに、多少の改修(Android TV用ライブラリのリンク、Android TV向けUIに対応した操作の追加)が必要となりますが、ほぼ共通のソースを使うことが可能で、モジュールもAndroid TV・スマートフォン両方対応のものとなります。
実際に、既にゲームの「ソウルキャリバー」や「リアルボクシング」、実用アプリでは「Chrome」「ESファイルエクスプローラー」など、スマートフォン・Android TV両対応になっているアプリが多くリリースされています。今後もそのようなアプリは増え続けるでしょう。