レビュー

「d Wi-Fi」のはじめかた

「docomo Wi-Fi」終了、新サービスはどう使う?

 NTTドコモは、主にドコモ回線ユーザーが利用できたdocomo Wi-Fiを2022年に終了する。ドコモでは、ポイントプログラム「dポイントクラブ」会員向けに無料公衆無線LANサービス「d Wi-Fi」を提供しており、移行を促している。

 今回は、「d Wi-Fi」の導入方法をご紹介する。

dポイントクラブ会員なら無料で利用できる

 「d Wi-Fi」は、dポイントクラブ会員であれば、月額利用料などは一切かからず、無料で利用できる。

 dポイントクラブは、旧ドコモポイントが2015年12月にリニューアルしたもの。ドコモユーザー以外でも入会でき、ドコモ利用料以外でもdカードの利用や加盟店でポイントカードを提示するなどの方法でポイントを貯められる。

 アクセスポイントは、docomo Wi-Fiと同様で、ネットワーク名(SSID)が「0001docomo」「0000docomo」のものにアクセスできる。

アクセスポイントが設置されている施設などに掲示されているステッカー

 ドコモ回線のスマートフォンやタブレットであれば、SIM認証で「0001docomo」に接続できるほか、ドコモ回線以外のユーザーでも「dアカウント設定」アプリで設定すると、「0001docomo」に自動で接続される。

 また、1つのアカウントで最大5台まで同時接続できる。スマートフォンやタブレットだけでなく、パソコンやゲーム機など、さまざまなWi-Fi対応端末で利用できる。

 端末からアクセスポイントまでは、一部を除きWPA2の暗号化方式とIEEE802.1Xのユーザー認証規格に対応しており、より安全に公衆無線LANが利用できる。

 2020年7月からはアプリ認証に対応し、ドコモユーザー以外の利便性が向上した。

docomo Wi-Fiとd Wi-Fiの違い
docomo Wi-Fid Wi-Fi
利用できる人ドコモユーザー
プリペイドサービス契約者
dポイントクラブ会員
ドコモ回線以外の端末△(有料オプション契約が必要)
同時接続台数1アカウント1台まで1アカウント5台まで
利用料金0円~
(別途ドコモ回線の契約が必要)
0円
アクセスポイント共通
アクセスポイント名「0001docomo」「0000docomo」
ユーザー認証SIM認証・WEB認証
IEEE802.1X認証
SIM認証・アプリ認証・WEB認証
IEEE802.1X認証

「d Wi-Fi」の設定方法

dアカウントの発行

 「d Wi-Fi」を利用するためには、「dアカウント発行」と「dポイントクラブ入会」、「dポイントカード利用登録」が必要。すでに手持ちのdポイントを使用できるユーザーは、ここまで完了できているはず。dポイントカードを持っているだけのユーザーや、dポイントを一度も使用したことがないユーザーは、dアカウントの発行などができていない場合があるので確認しよう。

dポイントクラブトップページの右上の「登録」をクリックする
ログインすると、dポイントカードの登録状況が確認できる。ひとつでも登録済みがあれば「dポイントカード利用登録」まで完了できている

 「dポイントカード利用登録」まで完了していれば、あとは「d Wi-Fi」に申し込めば利用できるようになる。申し込みは、「d Wi-Fi」ページの手続きサイトから実施できる。

ドコモユーザーはSIM認証ができる

 ドコモで契約している端末の場合、この時点でSIM認証が有効になるはずなので、Wi-Fiの自動接続がオンの状態でサービスエリアに入れば自動的に接続される。

 なお、「docomo Wi-Fi」オプションを契約している場合、「docomo Wi-Fi」のサービス終了まで「d Wi-Fi」よりも「docomo Wi-Fi」のサービスが優先的に使用される。とはいいつつも、どちらも同じSSIDで接続できるので、ユーザーが意識することは少ないだろう。

ドコモユーザー以外でも自動接続設定できる

 ドコモユーザー以外でも、「dアカウント設定」アプリをダウンロードして設定すれば、自動接続できる。

 「dアカウント設定」アプリでは、「d Wi-Fi」の自動接続設定のほか、2段階認証や生体認証によるログイン機能が利用できる。

 利用中のdアカウントでログインし、メニューの「d Wi-Fi」をタップする。「d Wi-Fi接続設定」の画面で「設定する」をタップすると、端末のWi-Fiネットワークに「0001docomo」のSSIDが追加される。

 この設定を行えば、Wi-Fiに接続するたびにログイン操作することなく、自動で接続できる。

機種によっては確認のポップアップが表示されるので「接続」をタップ

 なお、ドコモのSIMがささった端末の場合、アプリ内の「d Wi-Fi」メニューが表示されないことがある。これは、ドコモ契約SIMだけでなく、ドコモ回線を利用するMVNO回線のSIMでも表示されない。

 この場合は、SIMを本体から抜いた状態でアプリを立ち上げ直すとメニューが表示される。

ドコモ回線のSIMでは「d Wi-Fi」メニューが表示されない
SIMカードを取り出してみると、メニューが現れた
試しにほかのキャリアのSIMカードをさしてみたところ、「d Wi-Fi」メニューが表示された

 なお、自動ログイン設定をオンにすると、たまたま「d Wi-Fi」のサービスエリアへ近づいたときにもアクセスポイントにつながることになる。自動ログイン設定をオフにしたい場合は、同様に「dアカウント設定」アプリの「d Wi-Fi」メニューで設定できる。

パソコンやゲーム機はWeb認証かIEEE802.1X認証

 パソコンやゲーム機の場合、手動で設定する必要がある。認証の方法は、Web認証と、IEEE802.1X認証を使った自動ログイン機能を利用できる。

 Web認証は、アクセスポイントに接続するたびにユーザー名とパスワードを使って認証する方法。複雑な設定が不要であるが、接続毎にログインする必要がある。

 自動ログイン機能は、IEEE802.1X認証対応デバイスで利用できる。複雑な設定を行う必要はあるが、一度設定してしまえば、Wi-Fiをオンにしてサービスエリア内に入るだけで、アクセスポイントへの接続とログインを自動的に行える。

 接続方法の詳細は、「d Wi-Fi」サイト内「パソコンやその他Wi-Fi対応機器の場合の接続方法」で紹介されている。