トピック

楽天モバイルで始める「eSIM」のつかいかた、申し込み編

 2022年秋の今、スマホを使いこなす上で知っておきたい機能、 それは「eSIM」だ

 これまでのスマートフォンでは、いわゆる物理的な「SIMカード」を装着して使うかたち。SIMカードは、金属のICチップが載ったプラスチックのカードで、ICチップ内に契約者の情報が格納されている。一方「eSIM」は、同等の機能がまるまるスマートフォンに内蔵されており、 機種変更や通信会社を乗り越える際には、必要な情報をダウンロードして使う

 プラスチックのSIMカードをセットするには端末のトレイを開閉する手間があるが、eSIMはデータを読み込むだけ。また、新たな回線の契約でプラスチックのカードを申し込むと、届くまで配送だと数日かかってしまうが、eSIMでは申し込んだその日のうちに使えることがほとんどだ。

 でも、「どうしてeSIMの方がいいの?」、はたまた「どうやってeSIMって設定するの?」と思われるかもしれない。

 そこで今回は、 申し込んでから最短3分でeSIMが発行され、さらには機種変更の手続きもとても簡単 な楽天モバイルのeSIMサービスで、「eSIMの基本」をお伝えしよう。

eSIMとは

 eSIMとは「Embedded SIM」の略で、 組み込み式のSIMのひとつ だ。

 これまでなじみのあったSIMカードは、カードのICチップ内に契約者の情報が書き込まれており、SIMカードスロットやトレイに装着して利用するが、eSIMの場合は SIMの機能がスマートフォンに組み込まれており、通信に必要なプロファイル(情報)をオンライン経由でダウンロードして利用する 。そのため、 SIMカード自体を郵送で送ってもらったり、脱着をしたりする手間が不要 。SIMカードを紛失したり、破損したりする心配もない。

 こうした理由から、携帯電話の契約の際、eSIMを選ぶためにショップにわざわざ出向く必要がない。 楽天モバイルのWebサイトからオンライン本人確認(eKYC)を利用することで、どこでも申し込むことができる

 また、申し込むと短時間で開通されることもメリット。楽天モバイルのeSIMの場合は、楽天回線対応のeSIM対応製品で、「my 楽天モバイル」アプリから開通手続きを行うと、 申し込み完了後、最短3分で回線を使うことができるようになる (審査状況により、1営業日程度かかる場合がある)。

 携帯電話を契約したいと思いたったら、どこでも申し込めて、すぐに使えるようになるのがeSIMの最大のメリットだ。

 なお、eSIMを利用する場合は、 eSIMに対応したスマートフォンが必要 だ。楽天モバイルのWebサイトでeSIMに対応する製品が確認できるので、契約前に必ず確認しておこう。

 加えて、端末は SIMロックが解除されている必要 がある。

 2021年10月1日以降に発売された端末は、 原則SIMロックがかかっていない状態で販売されている ので問題ないが、古い端末を利用する場合は注意が必要だ。ちなみに、iPhoneの場合は、ほかのキャリアで購入したものでもiPhone 13以降はSIMロックがかかっていない。もちろん、 楽天モバイルで取り扱っているスマートフォンは、もともとSIMロックがかかっていない ので安心だ。

楽天モバイルのサイトより引用。eSIMに対応する製品を確認できる
https://network.mobile.rakuten.co.jp/product/sim/esim/#product-rakuten-esim(閲覧日:2022年11月10日)

eSIMだからできること

 簡単に契約できること以外にもeSIMにはメリットがある。

 基本的にeSIM対応端末は、 1台で2回線を利用できる「デュアルSIM」端末 なので、端末によって仕様が異なるが、たとえば1回線はプラスチックのSIMカードでもう1回線はeSIMなどと、簡単に2回線を併用できる。

 異なる携帯電話会社を同時に利用することで、万が一の災害や通信障害で片方の携帯電話が使えなくなっても、もう片方の携帯電話が使える可能性がある。契約するプランによっては通信料を安くすることも可能だ。

 また、eSIMだと 機種変更もかんたんにできる

 機種変更に関する手続きがすべてオンラインで済み、ショップに出向くことなく、いつでもeSIMを再発行して新しい機種で利用することができる。また、楽天モバイルの場合はeSIMの再発行手数料も無料なのも嬉しいポイントだ。

楽天モバイルでeSIMを申し込んでみよう

 では、早速楽天モバイルでeSIMを申し込んでみよう。

 今回は楽天モバイルのサイトで、 eKYCである「AIかんたん本人確認」を利用してeSIMを申し込むまでの手順をご紹介 する。開通手続きは後編で詳しく解説する。

 楽天モバイルを契約するには、楽天会員の登録(楽天ID)が必要だ。会員登録は無料。契約手続きがスムースになるので、先に会員登録を済ませておくことをお勧めする。その際、個人情報は正確に登録しよう。 楽天IDで登録した氏名、住所、生年月日と、eKYCで撮影する本人確認書類の情報が異なる場合は申し込みができない ので要注意だ。

楽天モバイルの契約には楽天会員の登録が必要だ。前もって済ませておきたい

 eKYCによる本人確認では、本人確認書類の撮影とデータのアップロードを行うので、申し込みは カメラを備えたスマートフォンで行う 。この手順で使うスマートフォンはeSIM対応でなくても構わない。ここではiPhoneを使って申し込んだ。また、 利用できる本人確認書類は運転免許証かマイナンバーカード だ。どちらかを用意しておこう。

 楽天モバイルのWebサイトにアクセスし「お申し込み」をタップして申し込み画面にアクセスする。「my 楽天モバイル」アプリからも手続きできる。

 「プラン」の画面で「プランを選択する」をタップ。現在、楽天モバイルが提供している料金プランは「Rakuten UN-LIMIT VII」だけなので悩む必要はなし。

 通話かけ放題やセキュリティサービス、端末保証サービスなど、必要なオプションサービスを選ぼう。

 「SIMタイプ」で「eSIM」を選択する。一緒に端末を購入する場合は製品選択へ、端末を購入しない場合は「この内容で申し込む」をタップする。楽天会員ログインの画面になるので、楽天IDとパスワードを入力してログインし、契約者情報を確認する。

「本人確認」で「AIかんたん本人確認(eKYC)」を選択し、「次へ進む」をタップする。

AIかんたん本人確認(eKYC)

 撮影する本人確認書類を選択し、手続きを進めるとカメラが起動して書類の撮影画面になるので、オレンジ色の枠に書類を合わせ、「撮影する」をタップする。 運転免許証の場合は表面、厚み、裏面の3カット、マイナンバーカードの場合は表面と厚みの2カットを撮影 する。写真に反射やブレがなく、画面内に収まるように撮影する。

 「厚みの撮影」では、書類を手に持って枠に合わせて傾きを調整。顔写真を白い破線に合わせるようにするとやりやすい。反射やブレがなく、書類の厚みが分かるように撮影する。

 運転免許証の場合は裏面も撮影。

フロントカメラで自分の顔を撮影する。 静止画と、まばたきの2カットを撮影する

 撮影後は、電話番号の選択/入力や支払い方法の選択に進む。最後に内容に間違いがないかを確認し、「重要事項説明・利用規約」に同意したら申し込み手続きは完了だ。

 eSIM、eKYCと聞くと、なにやら面倒なイメージを持つ人もいるかもしれないが、 申し込み手順は分かりやすく、eKYCの撮影もガイドに合わせて撮ればいいので難しくない 。必要なものを揃えて、焦らず確実に進めていけば大丈夫だ。

 このeSIM申し込みが終わると、楽天IDに登録したメールアドレスに申し込み完了のお知らせが届く。審査が終われば、eSIMプロファイルのダウンロードを促すメールが届く。これ以降の手順も本当に簡単だ。

 後編ではプロファイルのダウンロードと、eSIMの設定方法を、iPhone、Android別で紹介する。