俺のケータイ of the Year

みまもりケータイ2 101Z

みまもりケータイ2 101Z

津田 啓夢編

 毎年、このコーナーのために頭を悩ませるのだが、2012年はあまり悩むことなく決められた気がする。今年は「みまもりケータイ2 101Z」を推したい。

 「みまもりケータイ2」は、4月に販売開始されたZTE製の携帯電話だ。子供やお年寄りをターゲットにしたモデルで、防犯ブザーを搭載。GPSで位置情報付きのメールが送信できるなど、保護者を安心させる機能が用意されている。子供向けモデルでは、ドコモのキッズケータイ、auのmamorinoシリーズなどもある。誤解を恐れずに言えば、機能やサービスの充実度は、キッズケータイやmamorinoシリーズに分があると思っている。

 だけど、「みまもりケータイ2」を推す。「みまもりケータイ2」には月額590円の専用プランが用意されているが、実施中のキャンペーンで2年間(最大25カ月間)は基本料が無料になる。端末代金も0円販売ばかり見かけるから、コストはほとんどかからないと見ていいと思う。

 例えば、販売店で「iPhone 5」を購入すると、ついでに「みまもりケータイ2」の契約をお願いされるときがある。2年後の解約を忘れないよう、購入したばかりのiPhone 5のスケジュールに、さっそく解約期日を入力してくれるお店もあるようだ。こうした回線数を水増しするような販売方法が、ソフトバンクの契約増に貢献している可能性もなくはないが、これを前向きにとらえたい。だって、お金がかからないんだし。

 おそらく、「みまもりケータイ2」は小学生以下の子供に持たせたいはずだ。小学生の子供が二人いれば、2回線必要になるのかもしれない。家族4人を1人が養う家なら、両親の2回線に加えて子供の2回線ってことになる。そうなれば、出費を恐れて契約をためらってしまうことも十分考えられる。収入に余裕があれば別だし、うまく契約時のキャッシュバックなどをやりくりできる親なら、ほかの選択肢もあると思う。「みまもりケータイ2」は、とりあえず2年間、コストを抑えて子供にケータイを持たせておける。

 危険に遭遇したとき、本当に「みまもりケータイ2」が役に立つかはわからない。「いざっ!」というその時が、いつ来るかもわからない。そこにお金を投じられるならそれは裕福で恵まれたことだと思う。「みまもりケータイ2」は“とりあえず”と親が持たせておくのにちょうどいい。持たせないより持たせた方がよくて、でも余分なお金はかけたくない。金銭面で心理的な負担が少ない「みまもりケータイ2」は、今のような時代にとても有益なツールなんじゃないか。

 子供やお年寄りの有事に備える、安価な防犯ツールとしての「みまもりケータイ2」。今年は、端末と販売方法の組み合わせが時代にマッチしているように感じた「みまもりケータイ2」を推したい。

津田 啓夢