レビュー

ドコモが“全世代受け”を目指した「スマホショルダーポーチ」、そのこだわりは?

 NTTドコモは14日、スマートフォンや小物を入れられるポーチ「スマホショルダーポーチ」を3960円で発売した。

 ドコモでは、スマートフォンの周辺機器を発売しており、スマートフォンケースやモバイルバッテリー、フルワイヤレスイヤホンなどのほか、スマートホーム関連のデバイスや直近ではNFC内蔵のリング「EVERING(エブリング)」なども発売している。

 今回の「スマホショルダーポーチ」は、どこかのメーカーが発売しているものではなく、ドコモが開発し提供しているものだ。ユーザーの声を聞いて製品に反映したという今回のポーチは、どのようなものなのか。

 本稿では、「スマホショルダーポーチ」を担当したドコモ プロダクトマネジメント部 アクセサリー担当 主査の野口尚哉氏と同 阿久津智行氏から聞いた「スマホショルダーポーチ」のポイントを交えてご紹介する。

ドコモ プロダクトマネジメント部 アクセサリー担当 主査の野口尚哉氏(左)と同 阿久津智行氏(右)

素材や機能性にこだわり

 外装には、柔らかなさわり心地に加え、撥水、抗菌性能を持っており、かつ環境に優しいエコレザーを使用している。

 ポーチの内部には、スマートフォンと薄手の小物を入れるのに向いた2つのポケットが用意されている。また、家のカギなどを取り付けられる多機能フックを用意しており、ポーチの中でも整理ができるようになっている。

多機能フック
開口部はマグネットで留まる仕組み

 外側には、ファスナー付きポケットが片面に用意されている。どちらにかけても利用できるとしており、ポケットが身体側になるようにかけた場合でも、衣類が傷つかないよう、ファスナーガードが備わっている。

ファスナーガード
やわらかい素材でしっかり開口する

 ベルトの部分には、長さ調整できる金具と、肩など身体に当たる部分を保護するショルダーパットが付属している。ショルダーパットは、不要時に取り外せる。

長さ調整できる金具
不要時に取り外せるショルダーパット

 底は、ある程度形を保った固めの素材が使われており、中に何も入れない状態でも、ある程度自立するようになっている。強度面でも、モバイルバッテリーなど重い物を入れても安心して持ち運べそうだ。

丸みのデザインや配色

 阿久津氏は、軽量設計のためにストラップをあえて取り外せない形にしたため、本体からベルトの部分まで一体感を与えるためにカーブを描くデザインとなったとコメント。この部分は、ポーチへのしまいやすさという点にも有効に使えたという。

 なお、軽量設計でありながら、スマートフォンだけでなくモバイルバッテリーなど重量物を入れて持ち運べるよう、製造工場とも連携を取りながら、製品開発を進めている。野口氏によると、一般的な使用シーンで2~3年以上使用しても強度が保てるよう検証を進めたとしている。

 内部は、2色とも明るめの色を取り入れている。ユーザーから、暗くなりがちなポーチ内部で何がどこにあるかわかりづらいという声を拾ったといい、わかりやすいような配色としている。

 色味については、何度も工場と調整を行ったという、「特にベージュは、全世代に受け入れられるものを目指し何度も調整を重ねた」(野口氏)とし、サンプルも20パターン以上用意し、実際にユーザーに使用してもらいフィードバックから改善を行ったという。

ベージュとネイビーブラック

ユーザーからの「欲しい!」を詰め込んだポーチ

 野口氏は、「スマホショルダーポーチ」のターゲットを「全世代のユーザーに受け入れられる商品になった」とコメントする。

 開発にあたっては、市販品の分析や、ユーザーの声を反映し、ユーザーの要望をすべて網羅できるようなショルダーポーチを開発できたと自信を見せる。ドコモのアクセサリーブランド「docomo select」の主な購入層である年代がやや上のユーザーを中心に、市販品のポーチなどでワークショップを実施。スマートフォン向けポーチの利用シーンなどから、ユーザーの要望を汲み取ってきたという。

 野口氏は、機能やこだわりが強いユーザー層からヒアリングできた結果として、サイズやデザイン、色味などが世代を問わず広く受け入れられるものに仕上がったとコメント。シニア層からも「自分たち向けの製品がない」という声もあったといい、今回の全世代に受け入れられるポーチの開発に着手したと振り返る。

3960円の価格設定

 こだわり抜いた今回の「スマホショルダーポーチ」だが、価格は3960円と比較的安価な価格設定だ。

 野口氏は、「市販品の多くが5000円弱。ドコモとしては、ユーザーすべての要望を盛り込みかつ、市場の価格よりも1000円くらい下回る商品を提供することで、ユーザーに喜ばれる商品になる」とし、機能、性能だけでなく「価格も重要」と指摘する。

 実際に、ドコモショップでも「スマホショルダーポーチ」を手に取って実際にユーザーと合わせてもらえるような訴求をしていくといい、ドコモとして、こだわりを持った製品であることがうかがえた。

【お詫びと訂正】
商品名と価格に誤記があり、修正しました。