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MILスペック準拠、価格を抑えた「arrows SV F-03H」

 NTTドコモから発売される「arrows SV F-03H」は、MILスペック準拠のタフネス性能を実現しながらミドルクラスの価格帯を実現した富士通製のAndroidスマートフォン。6月下旬に発売予定で、各種割引サービス適用後の実質価格は2万円代前半としている。

「arrows SV F-03H」

 「arrows SV F-03H」は、2015年冬に発売されたハイエンドモデルのarrows NX F-02Hや同じミドルクラスのarrows Fit F-01Hと同様に、防水、防塵、耐衝撃、耐振動、耐塩水など14項目において高耐久の指標となるMIL規格をクリアし、実用性能にフォーカスした中価格帯のAndroid 6.0採用スマートフォン。名称の「SV」は「Superior Value(高価値)」を表し、価格以上の価値や性能を実現するモデルと位置付ける。

 端末の側面をラウンド形状のバンパー風デザインとし、両サイド(長辺)にはF-02Hの上面に用いられたものと同等のハードアルマイト処理による傷の付きにくい金属素材を用いている。発表会の展示会場では10円玉を側面に擦りつける機械を使い、それでも傷が一切残らないことを示すデモを行っていた。

 一方で、端末の上下(短辺)側面とボタン類については金属風の塗装を施した樹脂素材とし、電波受信強度の低下を回避。背面にガラス風の透明樹脂を貼り付け、端末の厚みも7.9mmに抑えることで、従来のarrowsシリーズにない質感を演出している。

 アウトカメラにはF2.0の明るいレンズが搭載される。インカメラは視野角85度の広角に対応し、自撮りの際に人物の顔だけでなく背景も含めて撮影するのが容易になっている。写真撮影時のプレビュー画面にはアウトカメラとインカメラの切り替えボタンが設けられ、ワンタッチで変更が可能。HDR撮影では撮影前にプレビュー上で効果を確認できるようにもなった。また、ワンセグの受信に対応し、視聴の際に必要なアンテナはホイップアンテナとして本体に内蔵。日本語入力には従来機種から引き続いて「Super ATOK ULTIAS」を搭載する。

 ドコモが提供する新機能として、各種センサーなどを活用して端末の動きや向きによって電話をかけたり、着信電話に出たり、切断したりといったタップレス操作の「スグ電」に対応する。利用状況に応じてヒントを画面上に提示する「おすすめ使い方ヒント」が利用できる。「VoLTE(HD+)」や、下り300Mbps以上の「PREMIUM 4G」には非対応となっている。

 なお、F-02Hとは併売される見込み。arrows SV F-03Hはarrows Fit F-01Hの後継機種の位置付けに近いモデルではあるが、そのF-01Hも在庫が残っている当面の間は販売を続ける。

主な仕様

 ディスプレイは約5.0インチ、1280×720ドットのIPS液晶ディスプレイ。チップセットはSnapdragon 410(MSM8916)で、1.2GHzのクアッドコア。メモリ(RAM)は2GB、ストレージは16GBで、最大200GBのmicroSDXCカードを利用可能。

 アウトカメラは1310万画素、インカメラは500万画素。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n。Bluetooth 4.1、非常用節電機能に対応する。OSはAndroid 6.0。指紋認証や虹彩認証などの生体認証機能は搭載されない。

 通信速度は下り最大150Mbps、上り最大50Mbps(理論値)。バッテリー容量は2580mAh。連続待受時間、連続通話時間は未定。

 大きさは約144×72×7.8mm。重さは140g台(どちらも暫定)。ボディカラーはGold、Black、Whiteの3色。

太田 亮三

日沼諭史