GALAXY Note II発表会「アナログと融合した新カテゴリーの製品」
サムスン電子ジャパンは、NTTドコモから発売されるAndroid端末「GALAXY Note II SC-02E」を改めて発表する「GALAXY Note II WORLD TOUR 2012 TOKYO」を開催した。合わせて、同端末は11月9日よりドコモショップで予約の受付を開始し、11月16日に発売予定であることも改めて発表された。
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「GALAXY Note II WORLD TOUR 2012 TOKYO」 | |
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「GALAXY Note II SC-02E」は、前モデルにあたる「GALAXY Note SC-05D」の進化版として、5.5インチの大型の有機ELと、ワコムと共同開発した「Sペン」の進化版を搭載するのが最大の特徴。「GALAXY Note II」に付属の「Sペン」は1024段階の筆圧感知機能を備え、画面と離れた距離も検知するホバー感知機能も備えており、これらを駆使したさまざまな使い方や機能が搭載されている。発表会においては、新カテゴリーの製品を標榜することもあり、スペックのアピールは最小限に止め、こうした使い勝手や便利さの訴求に多くの時間が割かれた。
一方、大規模な発表会となった「GALAXY Note II WORLD TOUR 2012 TOKYO」は、世界各国を巡回するように開催されている「GALAXY Note II WORLD TOUR」の一環。会場は海外で開催されるイベントのような雰囲気で、関係各社の担当者も登壇し製品の魅力をアピールした。発表会後の展示会場には、「GALAXY Note II」に加えて、日本では初めて披露される「GALAXY Camera」「GALAXY Note 10.1」も登場。日本での展開は未定だが、集まった報道陣や関係者の反応や意見を集めていた。
■「新しいカテゴリー、世界で最も優れた製品」
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「GALAXY Note II」を手にするサムスン電子ジャパン 代表取締役の趙 洪植氏 |
発表会ではまず、サムスン電子ジャパン 代表取締役の趙 洪植(チョウ・ホンシク)氏が登壇し挨拶を行った。趙氏は、8月29日に海外で「GALAXY Note II」を発表して以来、大きな反響を呼んでいるとし、発売後1カ月で前モデルの3倍にあたる300万台を出荷したと発表。日本で発売されるにあたり、「世界で最も優れた製品であることは間違いがない」と自信を見せた。また、5.5インチの有機ELディスプレイとSペンをはじめ、Sペンを駆使したAirView、EasyClip、マルチタスクを活かした2画面機能などを紹介。「これらの卓越したユーザー体験を、すぐれたハードウェアを元に開発した。LTEは世界のキャリアに対応できるすぐれた技術を投入した。これ以上に優れた製品は市場には存在しない」とスペックと使い勝手の両立をアピールしたほか、Sペンにより、「ユーザーの潜在能力、創造性の表現をサポートする」とした。
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■新カテゴリーの製品、Sペン共同開発のワコム社長も登壇
続いて登壇したサムスン電子ジャパン 専務の石井圭介氏は、「GALAXY Note II」について、「既存のスマートフォンの枠組みでは語り尽くせない、新カテゴリーの製品」と位置付ける。5.5インチの画面は前モデルよりも大型化されているが、本体幅は逆に狭くなるなど技術的な改善点も多く、またソフトウェア面での多くの機能はAndroid 4.1が実現している。Sペンも改良され、「アナログとデジタルが融合した、新たなもの」と新カテゴリーの製品であることを改めてアピールした。
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サムスン電子ジャパン 専務の石井氏が登壇、特徴を解説した | |
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石井氏からは、ワコム 代表取締役社長の山田正彦氏、フリップボード 副社長のエリック・アレクサンダー氏が紹介され、それぞれ「GALAXY Note II」の魅力を語った。ワコムの山田社長は、Sペンについて、「サムスンとワコムがひとつになって成し遂げた成果」とし、30年に渡って開発してきた技術が投入されていると紹介。「自分を自由に表現したいと思っていても、一部のアーティストに限られたことだと思っているのではないか。GALAXY Note IIは発信する力を与えるプラットフォーム。表現とは、生きていこうとする信念の表れだ」と語り、「触って感じてもらえるもので、ぜひ触っていただきたい」とまずは製品に触れて体験することを勧めた。
フリップボードのアレキサンダー氏は、ニュースサイトやRSS、Twitterなどを見やすくまとめて整理できるアプリ「フリップボード」を紹介。日本市場向けには、日本語で、日本のニュースサイトなどを初期コンテンツとして登録した形で提供しており、「GALAXY Note II」や「GALAXY S III」シリーズにプリインストールされていることを紹介。日本のユーザーは世界の中でも特にアクティブに利用しているとのことで、GALAXY Note IIとの組み合わせにも最適とした。
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ワコム 代表取締役社長の山田正彦氏 | |
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フリップボード 副社長のエリック・アレクサンダー氏 |
■押切もえと石井専務が使い勝手を披露
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押切もえ。先行して利用していた「GALAXY Note II」はかなり使い込んでいた様子 |
発表会では続いて、モデルの押切もえが登場。先行して「GALAXY Note II」を使っているという押切もえと石井専務で、「GALAXY Note II」のさまざまな便利な機能を紹介した。
まず紹介されたのは対応アプリが2画面で表示できる「MultiWindow」で、押切もえは「スケジュールを見ながら地図を確認できて便利」とコメント。また、Sペンの先を触れずに近づけるだけで内容を確認できる「AirView」では、メール一覧でメールの内容をプレビュー画面にて確認したり、カレンダーに登録したスケジュールを確認する際にも利用できる様子を紹介。動画再生中もシーク先のサムネイルを表示させるといった使い方も紹介された。
また、画面をSペンでダブルタップするだけでいつでも起動できる手書きのメモ「ポップアップノート」や、ペンを本体から引き抜くだけでメモが起動したり、ワンセグのアンテナを伸ばすだけでワンセグが起動したりする、ユーザーの行動を先読みした機能が紹介された。マルチタスク処理によるポップアップ機能はほかにも、動画の画面を小型化して自由に移動できたり、URL付きのメールを受信した際、URLをタップするとリンク先がポップアップで開いて簡単に確認できたりする機能も用意されている。
クイックコマンド機能として、画面に特定のコマンドとなる文字と任意の文字をSペンで手書きで入力すると、指定の機能を呼び出せる機能も用意されている。たとえば「?」と書いて、続けて「東京タワー」と書くと、Webブラウザで「東京タワー」の検索結果が表示される。同様に「@」では電子メール、「!」では地図といったように各機能と任意の文字を組み合わせ、簡単に利用できる。
Sペンを用いた機能はほかにも搭載されており、例えばEasyClip機能では、線で囲んだ場所を切り抜いて画像にし、アプリなどに貼り付けて利用可能。Webサイトでもホーム画面でもキャプチャーして利用できるようになっている。
カメラ機能では、合成機能を進化させたベストフェイス機能を搭載する。これは、複数人が写る写真において、各人それぞれのベストショットを選んで、1枚の写真として合成できる機能。撮影時には連写で撮影され、顔認識機能で写った人それぞれについて、ベストな表情を選択でき、選択した表情が1枚の写真に合成される。例えば3人が一緒に写る写真を撮った際、1人だけ目を閉じてしまっても、ベストフェイス機能であれば、連写した中から目を閉じていない顔を選択でき、顔や動きのあった部分だけをベースとなる写真に合成し、全員が綺麗に写った写真にできる。
カメラではまた、撮影後の写真に対しメモを残すことも可能。フォトノート機能と呼ばれるもので、写真の裏にメモを残すようなインターフェイスになっている。
このほかにも、カレンダーアプリは手書きでメモを記録でき、メールも手書きのメッセージを添付可能。「ペーパーアーティスト」アプリでは、写真を元にさまざまな効果を付加しながら手書き風の画像を作成できる。
■オートデスクの「スケッチブック」とも「最適な組み合わせ」
発表会ではさらに、アプリ「スケッチブック」を提供しているオートデスク 中国消費者グループ 商品開発ディレクターのトビーレイ・ワン氏が登壇し、製図ソフトウェアのプロの立場から「GALAXY Note II」の魅力を紹介した。同氏は「クリエイティビティを簡単に味わってもらえる」とした上で、Sペンの筆圧検知やホバー感知などにより、「GALAXY Note IIはスケッチブックに最適な組み合わせだ」と紹介した。
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オートデスク 中国消費者グループ 商品開発ディレクターのトビーレイ・ワン氏が登壇した | |
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石井氏は最後に、一般ユーザー向けの体験スペース、GALAXY Studioをオープンすることや、発売を機にテレビCMを大量に投入することを紹介。「アナログとデジタルが融合した新しい世界を提供できる」と締めくくった。
石井氏は、発表会後に報道陣からの質問に答えた。7インチタブレットとの棲み分けについては、「GALAXY Note」シリーズがポータビリティを強調したものになっているとし、また将来的にはWi-Fiモデルなどの投入も検討したいとした。この日展示会場で披露された「GALAXY Camera」や「GALAXY Note 10.1」の日本市場への投入については、「検討はしているが、確定している情報はない」とコメントしている。
NTTドコモの「GALAXY S III」については、ドコモの山田前社長が100万台を販売したいと公言していたが、「余裕を持った着地。(100万台は)かなり超えると思う」との見方を示した。また、「GALAXY Note II」については、初期出荷の段階で前モデルの3倍程度を用意しているという。
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体験スペース「GALAXY Studio」は東京・丸の内、渋谷で展開 | 六本木でのイベント |
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発売にあわせた広告も | 囲み取材に応じるサムスン電子ジャパンの石井専務 |
■会場の展示
■参考展示の製品、端末
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フリップカバーのカラーバリエーション。電池カバーを交換するタイプ。発売は未定 | ANYMODEブランドのカバー。こちらは発売予定。電池カバー交換式ではなく、ケースタイプ |
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ポーチやSペン単体も発売は未定 | モバイルバッテリーは容量9000mAh。発売未定 |
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USBポートを3つ備え、HDMI出力も可能なドック。発売未定 |
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「GALAXY Note 10.1」 | |
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「GALAXY Camera」。コンパクトデジカメの形だが、Android 4.1を搭載する | |
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2012/11/8 19:23