プラチナバンド700MHz開設計画を電監審へ、6月にも免許割当


 総務省は、700MHz帯(773~803MHz)への携帯電話事業者の申請結果を、電波監理審議会に報告した。諮問・答申を経て、6月中にも認定される見通し。

 “プラチナバンド”ととも言われる700MHz帯は、一般に伝播特性が良いとされる周波数帯で、総務省では、3.9世代向け移動通信システム向けに10MHz幅×2を3枠用意し、開設計画を募った。これに、イー・モバイル(イー・アクセス)、ドコモ、au(KDDI、沖縄セルラー)が申請し、今回各社の認定申請が電監審に報告された。

 なお、各社の開設計画の概要は以下の通り。現在700MHz帯を利用する事業者への終了促進措置がとられ、各社ともに負担可能額を1500億円としている。周波数は、Lowバンドとして718~728MHzと773~783MHzのセット、Middleバンドとして728~738MHzと783~793MHzのセット、Highバンドとして738~748MHzと793~803MHzのセットの3枠となる。

 イー・モバイルは、申請した帯域において、2015年12月にLTEサービスを開始予定で、基地局の運用開始日は2015年4月30日。人口カバー率が80%を超えるのは2017年度としている。なお、周波数の第1希望はMiddleバンド、第2希望はHighバンド、第3希望がLowバンドとなる。終了促進措置の完了時期は2014年度末で、2015年12月までは必要に応じて共用する。設備投資額は1439億円。

 ドコモは、700MHz帯において2015年1月にLTEサービスを開始予定で、基地局の運用開始は2014年11月1日。2018年にも人口カバー率80%を達成する計画。周波数の希望はイー・モバイルと同じ。終了促進措置の完了時期は2014年8月末で、2014年度末までは共用する。設備投資額は2358億円。

 auは、ドコモと同様に2015年1月より、LTEサービスを開始する予定で、基地局運用開始は2014年10月31日。人口カバー率の80%達成は2017年度としている。周波数の希望は、第1希望こそMiddleバンドでイー・モバイルやドコモと同じだが、第2希望がLowバンド、第3希望がHighバンドと2社とは異なる。終了促進措置の完了時期は中継放送(FPU)の帯域が2015年8月、ラジオマイクが2016年末となる。設備投資額は2579億円。

 




(津田 啓夢)

2012/6/14 12:50