ソフトバンクが今秋以降にFDD版LTE、対応スマホの料金も


 ソフトバンクモバイルは、2012年秋以降、次世代の高速データ通信サービスを提供すると発表した。新サービス対応のスマートフォンには、通信量の上限を設けた月額5985円のパケット定額サービスが用意される。

 同社によれば、今秋以降に提供する高速データ通信サービスは、傘下のWireless City Planning(WCP)が整備するAXGP方式のほか、新たにソフトバンクモバイルがFDD(周波数分割)のLTE方式を整備するとのこと。AXGP方式は、TDD(時分割)のLTEと100%互換とされており、ソフトバンクモバイルはFDDとTDDの両方のLTEをサポートすることになる。FDDによるLTEサービスは、開始当初、2.1GHz帯の5MHz幅を利用し、下り最大37.5Mbps、上り最大12.5Mbpsという通信速度になる。サービスエリアは全国主要都市とされ、具体的な地域は明らかにされていない。

 対応機種はスマートフォンとされているが、機種数や登場時期、次期iPhoneが対象となるかどうかといった点を含め、具体的な内容は明らかにされておらず、未定となっている。ただし、料金体系のうち通信料については「月間7GBまで月額5985円」というパケット通信料定額サービスが提供される。7GBに達すると、通信速度が最大128kbpsに制限されるが、2GBごとに2625円支払うと、通信速度制限が解除される。サービスとしてテザリングに対応するかどうかは未定。

 ソフトバンクモバイルでは、サービス開始より大幅に前倒ししてFDD版LTEの導入や対応スマートフォンの投入、パケット通信定額サービスの提供を明らかにしたことについて、「高速通信のニーズが高まり、ネットワークの規格も多様化する中、複数の方式に対応するスマートフォンを提供することで、ユーザーのニーズにコミット(確約)する」と説明している。




(関口 聖)

2012/4/2 17:42