ドコモとKT、2012年に日韓相互利用できるNFCサービス提供へ


 NTTドコモは、韓国の通信事業者であるKTと、Android端末を利用したNFCサービスの日韓間での相互利用に向け、2012年末の提供開始を目指すことで合意した。

 NFCとは、Near Field Communicationの略で、Type A/B、FeliCaと上位互換する近距離無線通信規格。ドコモとKTでは、日本と韓国で相互利用できるAndroid端末を使ったNFCサービスを2012年にも提供する考えで合意に達した。

 なお両社は、端末やネットワーク、課金プラットフォームの仕様に関して、技術委員会を設置して検討しており、この中で、NFCサービスの共通基本仕様の策定を進めている。ドコモは2004年よりおサイフケータイサービスを展開しており、KTは、2002年より、「ポストペイドモバイル交通サービス」を提供している。両社が策定したNFCサービスの共通基本仕様は、GSMAなど各国の業界団体や標準化団体に提案される予定。

 このほか、クレジットブランドのVisaや、NFCのチップや端末を提供するサムスン電子、SIMカードベンダーのジェムアルトなどを協力し、日韓のモバイル非接触ICサービスに関するスキーム作りに取り組むとしている。三井住友カードやビットワレットとは、日韓相互利用が可能な非接触ICサービスの日本での環境整備を実施する。

 ドコモでは、2月14日よりスペイン・バルセロナで開催される展示会「GSMA Mobile World Congress 2011」において、NFCサービスの相互利用イメージを展示する予定。

 



(津田 啓夢)

2011/2/9 16:37