7月の携帯・PHS契約数、ドコモが3年ぶりの純増トップ


 電気通信事業者協会(TCA)は、2009年7月末時点の携帯電話・PHSの契約数を公表した。携帯電話の契約数における各社の純増数は、NTTドコモが14万3600件、ソフトバンクモバイルが13万7600件、イー・モバイルが7万6100件、KDDIが5万6600件を記録した。

 6月の純増数において、それまで26カ月連続で純増トップだったソフトバンクに500件差まで詰め寄ったNTTドコモ。今回の結果によって、2006年7月以来、3年ぶりの純増トップに返り咲いたことになる。

 ドコモ広報部ではその要因として、夏商戦向けモデルが出揃い販売が好調であること、7月にデータ通信サービスの下限料金を値下げし、データ通信端末が伸びていることや、MVNOの受け入れなど、全体的に良い流れができていると説明している。

 なお、各社が明らかにしたMNP件数は、ソフトバンクが9200件、KDDIが2200件のプラス、イー・モバイルが200件、ドコモが1万1200件のマイナスとなっている。

 第3世代方式の純増数は、ドコモが35万6600件、ソフトバンクが25万5400件、KDDIが6万1500件。インターネット接続サービスは、Yahoo!ケータイが6万8600件、iモードが3万9800件、EZwebが3万1800件、EMnetが500件。

 このほか、通信モジュール関連では、ソフトバンクが3万1200件、KDDIが1万5100件の純増、ドコモは1200件の純減を記録した。ソフトバンクは、6月の実績(1万2000件の純増)から大きく契約数を増やしたが、これは7月に発売された通信対応デジタルフォトフレーム端末「PhotoVision HW001」の契約が含まれるため。「好調な販売を続けている」(ソフトバンク広報部)という。

 PHSのウィルコムは1万8500件の純減となり、PHSの累計契約数は451万7700件となった。ウィルコムでは、NTTドコモのFOMA網を借り受け、MVNOとして「WILLCOM CORE 3G」を展開している。この7月契約分1万1300件を含めると、ウィルコムとしての7月の契約数増減は「7200件の純減になる」として案内している。ただし、TCAの集計上、MVNOはネットワークを卸しているキャリアの契約数に加算される。従って、この1万1300件は、TCAのデータではドコモの契約数として計上される。

 

【携帯電話:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
NTTドコモ143,60055,007,600
KDDI56,60031,052,600
ソフトバンク137,60021,093,800
イー・モバイル76,1001,748,400
総計413,700108,902,400

【第3世代携帯電話:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
NTTドコモ356,60050,602,700
au61,50030,758,300
ソフトバンク255,40019,710,400
イー・モバイル76,1001,748,400
総計749,600102,819,800

【携帯電話:インターネット接続サービス契約数】
事業者純増数累計
iモード39,80048,636,700
EZweb31,80026,350,900
Yahoo!ケータイ68,60016,691,000
EMnet50058,300
総計140,70091,736,900

【PHS:各グループごとの加入者数および総計】
事業者純増数累計
ウィルコム-18,5004,517,700
総計-18,5004,517,700

 



(津田 啓夢)

2009/8/7 15:57