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IoT向け接続「MEEQ」が楽天回線を追加した理由とは? 月額50円の休止プランやAI時代を見据えた大容量通信の勝算
2026年10月29日 20:11
ミークは29日、法人向けIoTプラットフォーム「MEEQ」で、楽天モバイル回線の本格提供を開始した。同日行われた説明会には、楽天モバイル代表取締役共同CEOの鈴木和洋氏も駆けつけ、本格連携をアピールした。
電波環境の選択肢の拡大
「MEEQ」は、法人のIoT向けに携帯電話回線を提供するMVNOサービス。NTTドコモとKDDI、ソフトバンク回線を利用できるMVNOで、1つの契約で複数キャリアの回線を利用できるIoTプラットフォームとして提供している。
同サービスならではの機能として、「4キャリア統合閉域ネットワーク」や「4キャリア統合パケットシェア」がある。
「4キャリア統合閉域ネットワーク」は、キャリアをまたいでインターネットを介さない閉域網を構築できるサービス。一般的な閉域網サービスは、キャリアごとに契約、構築する必要があったが、MEEQではキャリアを問わず同じ閉域網を構築できる。
「4キャリア統合パケットシェア」は、契約内のSIMであれば、基本データ容量をシェアして利用できるサービス。キャリアを問わずに容量を共有できるので、デバイスによって通信量にばらつきがあったり、災害/障害の備えとして回線を多重化する場合も、データ容量を無駄なく利用できるようになる。
楽天モバイル回線では、これらに加えて新たに「休止プラン」(月額50円)も用意されている。これは、データ通信を全く利用しない期間、月額50円で回線契約を維持できるプラン。たとえば、IoTデバイスをレンタルで貸し出す場合や除雪車など利用期間が限られている場合など、倉庫に眠っている期間に「休止プラン」に変更しておけば、期間中の維持コストを抑えられる。ミーク常務執行役員の宮内祐輔氏によると、楽天モバイルとの独自の取り組みにより実現できた機能だという。
楽天モバイル回線対応の意義を、宮内氏は「電波環境の選択肢の拡大」と話す。宮内氏は「回線のつながりやすさは、キャリアの優劣ではなく電波の性質に要因がある。どこでも万能な回線はない」と指摘。監視カメラなどIoTデバイスでは、接続性を常に確保できていることが求められており、キャリアの選択肢が限られていると、拠点の新設時などに「この場所でつながるかどうか」を都度懸念しなければならなくなると語る。
今回キャリアの選択肢として楽天モバイルを追加した理由を、「楽天モバイルのサービスエリアが広がっていること」と「累計1100万回線を超えた確かな実績」だと宮内氏は話す。実際にユーザーからも「楽天モバイルの回線がつながりやすい場所なので取り扱って欲しい」や「楽天グループのファンなので、ビジネスでも楽天モバイル回線を使いたい」という声も上がったという。
なお、MVNOとしては、通信の制御や課金をMVNO側で行う「L2接続」の方式としているが、国内4キャリアすべてとL2接続しているのは、同社が国内で初めてとしている。
楽天モバイル鈴木氏「IoTはこれからの注力領域」
楽天モバイル代表取締役共同CEOの鈴木和洋氏は、今回楽天モバイル回線が利用できるようになった取り組みについて「4キャリアの中では4番目の取り扱い開始だが、そのなかでも今後ナンバーワンになれるようにしたい」と意気込みを語る。
先述の通り、楽天モバイルの契約数は累計1100万契約を達成したが、多くはスマートフォン契約でIoTデバイスの契約は「これからの注力領域」と鈴木氏は今回の提携の意義を指摘する。
IoTデバイスは、フィジカルAIの進化でデバイス自体にAIが搭載されてきており、今後IoTデバイスの通信量は増加していくとし、楽天モバイルの「大容量」「低価格」「高品質」なサービスが効果を発揮する環境になると説明。今後普及が見込まれる「AIエージェント」では、監視カメラやロボットの映像データが人間を介在せずにAIとやりとりする世界となることから「通信の重要性がますます高まる」と強調し、今回の連携が持つ意義を示した。
空いている上りの帯域を活用、楽天回線のMVNEも「検討中」
同社は、IoT向けMVNO回線のほか、他社MVNOに回線やサービスを提供するMVNEとしてのサービスも提供している。スマートフォンなどコンシューマー向けサービスでは、アップロード(上り)よりダウンロード(下り)の方がデータ量が多い一方、キャリアとの契約では帯域幅などで費用が決まるため、ダウンロードの帯域幅が埋まっていてもアップロードの帯域幅は空いていることが多い。一方、IoTデバイスでは、カメラ映像の送信などアップロードの通信量が多いことから、これら2つのサービスを並行して提供することで、契約している帯域幅を無駄なく利用するよう工夫している。
ミーク代表取締役執行役員社長の峯村竜太氏によると、MEEQのサービスでは8000を超える企業と契約しており、回線数は累計72.6万回線だとし、二期連続で増収していると好調さをアピールする。
利用している企業のジャンルもさまざまで、キャリアをまたいで利用できる通信サービスについて、多くの企業が価値を見いだしていると語る。
今回の発表では、楽天モバイル回線が利用できるのはIoT向けサービスのみだが、MVNEサービスやeSIMの提供などについては今後検討していくとしている。


















