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アップルが2nmプロセスの新チップ「A20 Pro」、iPhone 18 Pro/18 Pro MaxとiPhone Duoに搭載
2026年9月10日 07:03
米アップル(Apple)は、2026年9月10日(日本時間)に行われたイベントで、新たなチップセット(SoC)「A20 Pro」を発表した。
Apple IntelligenceとSiri AIのオンデバイス処理に向けたもので、iPhone 18 Pro / Pro Maxのみならず、折りたたみデバイスであるiPhone Duoにも搭載され、それぞれのデバイスの特性に応じた性能を発揮する。
2nmプロセスを採用した高性能チップ
A20 Proは、従来のCPUコアやGPUコアの刷新にとどまらず、パッケージングの物理構造まで見直すことで、モバイルコンピューティングの新しい基準を打ち立てている。
製造プロセスには最新の2ナノメートル技術が採用された。トランジスタがより小型化・高密度化されたことで、チップ全体チップ全体の性能を底上げする基盤となっている。より小さく、より密にパッキングされたトランジスタが、チップ全体にわたるアップグレードを可能にしている。
CPUは最新の6コアCPUを搭載する。うち2つは「スーパーコア」と呼ばれる新設計のコアで、最大20%高速化されている。アップルはこのスーパーコアを「デスクトップクラス」であり、スマートフォンに搭載されるコアとしては圧倒的に最速であると説明した。残る4つは効率コアで、日常的な軽負荷の処理を低消費電力で担当する。
すべてのCPUコアにはニューラル・アクセラレータが統合されており、本体内でのAI処理(オンデバイスAIワークロード)を遅延を抑えて処理できる仕組みになっている。
GPUは7コア設計に強化され、グラフィックスレンダリングの高速化と、画像生成におけるAI性能の向上を実現。前世代比で最大40%の性能向上を果たしており、わずか1世代での飛躍として「巨大な進歩」と位置づけられている。
内部帯域幅の増加、ハイエンドゲームを対象としたマイクロアーキテクチャ上の改善、そしてニューラル・アクセラレータの新バージョン(8ビット浮動小数点演算が2倍高速化)が組み合わさってこの向上を実現したとのこと。これらのニューラル・アクセラレータは、サードパーティ製LLMのオンデバイス実行といった高度なAI処理を支えている。
A20 Proのもう1つの大規模なアップグレードは、Neural Engineの拡張だ。アップルが年々進化させてきた専用のAIアクセラレーターに対し、2基目のNeural Engineを追加。合計32コア構成となり、計算能力が2倍になった。A20 Proは、高度なオンデバイスモデルを実行するための究極のチップと説明されている。
これらのCPU、GPU、Neural Engineの改善はすべて、50%増加したメモリ帯域幅に支えられている。これはiPhoneにこれまで搭載された中で最も広いメモリインターフェイスとされ、A20 Proの全体的な性能向上を支える重要な基盤と位置づけられている。
A20 Proの性能を最大限に引き出すため、アップルはチップの物理パッケージも再設計した。Mシリーズチップにインスパイアされたカスタムパッケージングでは、シリコンダイとメモリーがサイドバイサイドに配置される。これによりメモリーがチップの熱を逃がす経路(サーマルパス)から除外され、チップ(シリコン)が直接ベイパーチャンバーに接続できるようになった。この設計により、放熱処理が劇的に向上したとうたう。
iPhone 18 Proには次世代のベイパーチャンバーが搭載され、iPhone 17 Pro比で3倍の表面積を確保した。脱イオン水がシステム内を常時循環し、放熱効率を高めている。ベイパーチャンバーには80%のリサイクルステンレス鋼が使用され、熱伝導性の高い黒鉛(グラファイト)と組み合わされている。
さらに、ディスプレイの熱をより効果的に逃がす業界初のナノツインカッパー素材も採用された。この革新的なサーマル管理システムにより、iPhone 17 Pro比で最大40%、iPhone 16 Pro以前比で最大2倍の持続性能向上を実現している。
iPhone Duoに搭載されるA20 Proは、折りたたみデバイス特有の厳しいワークロードに対応するため、専用の機能が追加されている。
最大の特徴は、2つのディスプレイを同時に駆動する新しいディスプレイエンジン。外側ディスプレイと内側ディスプレイ間の切り替えが滑らかに行われ、インナーディスプレイのカメラ埋め込み領域における独特のピクセルレイアウトも自然にブレンドされ、一貫した視覚体験を提供する。
パッケージング面では、ダイから直接放熱する設計によりピーク性能を即座に発揮できる。さらにベイパーチャンバーが大画面ディスプレイ上での高フレームレートゲームプレイを支え、持続的な高性能を実現する。結果として、iPhone 17 Pro比で最大35%高い持続性能を達成した。
A20 Proと並んでiPhone Duoの中核を成すのが、アップル自社設計の最新セルラーモデム「C2」だ。C2はベースバンド、トランシーバー、電源管理、ファームウェア、ソフトウェアを含む主要コンポーネントすべてを刷新し、単一プラットフォームとして統合している。
アップルはA20 Pro、C2、iOSをエンドツーエンドのシステムとして一体設計したという。AIアルゴリズムを用いて電波の届きにくいエリアでの再接続を高速化するなど、セルラー通信の信頼性向上も図られている。
性能面では、前世代「C1X」比でアップロード速度が最大50%高速化され、米国では5Gミリ波のサポートも行われる。さらに消費エネルギーは15%削減されており、この効率性はバッテリー寿命において極めて重要なアップデートとされている。












