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ソフトバンクら3社、「国産ヘルスケア基盤」開発で合意 AIエージェント搭載アプリなど提供
2026年5月19日 11:52
ソフトバンクと富士通、三井住友フィナンシャルグループの3社は、国産ヘルスケア基盤の開発に向けて合意を結んだ。医療の持続可能性に寄与し、健康寿命の延伸や医療機関の経営効率化、国の医療費抑制につなげる。
医療機関向けPFと個人向けアプリを提供へ
医療データを安全かつ適切に管理・利活用するデータプラットフォームと、個人が健康データを管理・利活用できるユーザーアプリを提供する。プラットフォームは、AIやデータを活用した高度な臨床実務や研究開発、医療機関の運営改善などに寄与するデータ活用の高度化やヘルスケアサービスの提供を支援する。「全国医療情報プラットフォーム」や「マイナポータル」など公的なサービスとの連携も視野に入れる。
ユーザー向けのアプリでは、日常的な健康管理や医療機関の受診、継続的なケアを支援するAIエージェントを提供し、個人の健康をサポートする。必要なデータはユーザーアプリ内で本人同意を取得し、その範囲内でしか利用しない。ヘルスケア事業者や自治体と連携し、多様なサービスをひとつのアプリで利用できる環境を目指す。
アプリ開発はソフトバンクが主導するが、LINEやPayPayなど現在ある資産を使って導入を進める考え。想定する機能としては歩数と健康診断のデータを組み合わせた生活習慣の改善アドバイスや持病と食事内容のデータを組み合わせた注意喚起などがあり、SMBCグループの金融ノウハウを活用して、診療後の支払いまでサポートする。データプラットフォームについては富士通が構築を主導する。同社が提供する大規模言語モデル「Takane」(たかね)を活用し、医療データの標準化を進めるという。
3社の顧客接点を活用し、国産ヘルスケア基盤の利用を6000万人規模へ拡大するとともに、4000の医療機関への導入を目指すとしている。将来的な医療費増加において、5兆円規模の費用抑制への貢献を目標に掲げる。3社では、今回の取り組みを通じて、セキュアで安心してデータを活用できる環境の整備を進めるとともに、医療の質・アクセスの維持向上や医療費の抑制を両立しつつ、生活・公共・決済サービスなどと連携した新たなヘルスケアサービスの創出を検討する。
医療費おさえ、社会課題を解決する
取り組みの背景には、増大する国民医療費がある。高齢者人口がピークを迎える、2040年ごろには現在の国民医療費50兆円規模が、80兆円ほどに膨らむと想定されている。
「放置すれば現役世代の可処分所得が奪われ、少子化がさらに加速するという破壊的な負の連鎖は避けられない」と、三井住友フィナンシャルグループの中島達社長は危機感を露わにする。医療費の抑制は国家財政の余力や労働力不足の緩和につながり、現役世代の負担減・収入増を実現でき、国民皆保険の持続を可能にするとして、3社共同の取り組みで課題解決に挑む。
ソフトバンクは、ヘルスケアアプリ「HELPO」を提供しており、SMBCグループでも同様にヘルスケアサービス「Olive Healthcare」を一般向けにリリースしている。富士通では、医療機関向けに電子カルテを開発するなど、個別に医療向けのサービスを手がけている。
3社共同での取り組みに至った経緯を、ソフトバンクの宮川潤一社長は「(各社と)話しているうちにまとまってやらないと大きな力にならない。もう一歩踏み込んで3社でやろうということになった」と話した。
3社が主導する取り組みだが、そのほかの企業や病院、自治体にも広げることを目指す。10月に事業をスタートする予定で、サービスの提供時期など詳細については今後、決まり次第あらためて発表するとしている。




















