ニュース

ぐるなび、「UMAME!」正式リリース 飲食店と人をマッチングするAIエージェント

 ぐるなびは、飲食店検索に特化したAIエージェント「UMAME!」(うまみー!)の正式版をリリースした。AndroidおよびiOSで利用できる。利用料は無料。

左からぐるなびの岩本俊明CTOと杉原章郎社長

UMAME!が正式版としてAndroidとiOSで利用可能に

 UMAME!は、ユーザーの食の好みを学習して、自ら店を検索することなく、提案するアプリ。AIエージェントがユーザーの気分や目的を読み解き、最適な店舗を探すAIサジェストを搭載する。

 ユーザーの好みは、写真を記録・投稿する機能やお気に入りの店舗を集めたブックマークと連動して、AIが解析する。収録する店舗情報はおよそ59万店舗で、ニーズに応じた柔軟な提案を可能にしている。

実際の画面
初期設定の画面

 新たにAndroidスマートフォンでも利用できるようになったほか、店舗のブックマーク機能を備えた。また、アプリを起動した瞬間に付近の店が表示されるようになっており、より気軽に食事をしたい場所の情報を得られる。

 飲食店検索では、すでに楽天ぐるなびがある。あらかじめ計画して開催する食事会などは楽天ぐるなびで、満席で店に入れなかった時や飲み会の二次会など、突発的に店を探す必要があるときはUMAME!という住み分けになっている。

 現状では日本語版のみだが、3月までには英語版をリリースすることを目指す。また、その後にはほかの言語版の提供についても視野に入れる。また、ユーザー自らがどのようにパーソナライズされているかを可視化したり、他社のAIエージェントと連携したりする機能も今後、提供する予定という。

外食は「出会う」ものに

 UMAME!は、2025年1月にiPhoneを対象にベータ版としてリリース。フィードバックを得た後、今回の正式版リリースに至った。

 ぐるなび CTOの岩本俊明氏によると「気分で変わる食べたいもの」「ユーザーが入力するキーワードの少なさ」「情報のあいまいさ」という主に3つの課題が浮かび上がったという。

 一定の好みがあっても、食べたいものはその時々で変わるため、当たり障りのない結果になってしまう。「銀座 寿司」などのキーワードでは、曖昧過ぎて通常の検索エンジンのほうが良好な結果を得られる場合があり、同様に「知り合いと飲みに行きたい」など、誰とどんな目的で行くのかが分からない情報の入力など、想定していた結果に結びつかないケースが目立った。

 そこでAIエージェント「UMAME! AI Agent」を導入することで解決を図った。「銀座 寿司」のような曖昧なワードでもアプリ側が、仕事上の接待なのか家族で行くのか、をユーザーに質問して適切な店舗を絞り込む。パーソナライズされた情報はメモリー内に保存されており、重要なポイントを認識して店舗案内時に考慮に入れる。

 ベータ版当初はプロンプトの設計とRAG(検索拡張生成)という技術で作られていたが、前述の3つの課題の解決は難しく、正式版はほとんどすべてを作り直すことになったという。短期的・長期的に覚えておくべきことの区別を細かく処理し、アップデートしていくことに注力した。結果として、1回~2回の使用でも、かなりユーザーの好みに高い精度で寄せた結果を出せるようになっているという。

 1996年のサービス開始から30年目を迎えた楽天ぐるなび。ぐるなびの杉原章郎代表取締役社長は、UMAME!の正式提供は「『探す外食』から『出会う外食』への転換」だと、UMAME!の意義を示す。また「ぐるなびは『食でつなぐ。人を満たす。』というパーパスがある。創業時から変わらない志をAIでより高い次元で実現する」と語った。

 UMAME!は、Google PlayまたはApp Storeから無料でダウンロードできる。