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iPhoneやMacの「拡大鏡」「点字入力」はどう使う? Appleが学生生活描くショートフィルム公開
2025年12月3日 00:00
アップル(Apple)は、障害のある学生が同社のアクセシビリティ機能を活用し、アクセシビリティ機能で充実したキャンパスライフを送る様子を描いた短編動画「I'm Not Remarkable」を公開した。
12月3日の「国際障害者デー(International Day of Persons with Disabilities:IDPD)」に合わせたもの。タイトルの「I'm Not Remarkable」は、動画内の字幕で「私は注目に値する人じゃない」と訳されており、それがどういった意味合いを持つか、学生たち自身が歌と踊りで表現している。
キャンパスライフを支えるアクセシビリティ機能
公開される動画は、世界各地の障害のある学生が出演するミュージカル形式の作品。学業だけでなく、キャンパス内の移動、友人との交流、課外活動など、学生生活のあらゆる場面をテクノロジーがいかにサポートできるかを描いている。
動画内で紹介されている主な機能と活用例
拡大鏡(Magnifier)
弱視の学生がMac上で「拡大鏡」アプリを使用し、iPhoneのカメラを連携させることで、講義室の遠くにある黒板の文字を手元の画面に拡大表示する。コントラストの調整や色反転を行い、視認性を高めることも可能。点字画面入力とVoiceOver
iPadのタッチスクリーンを直接打鍵して点字入力を行う。外部デバイスを使わずに素早くレポート作成や化学式の計算(Nemethコード計算機など)を行う様子が描かれる。サウンド認識(名前認識)
聴覚障害のある学生のiPhoneが、友人に名前を呼ばれたことを検知し、通知で知らせる。ライブキャプション
リアルタイムで音声をテキスト化する機能。動画内では、ダンスの練習中に流れる音楽の歌詞を表示したり、友人との会話を文字で確認したりするシーンで活用される。音声コントロール
声のコマンドだけでiPhoneのカメラを操作し、セルフィーを撮影する。制作の背景
2025年はアップルがアクセシビリティに取り組み始めてから40年の節目となる。
同社ではアクセシビリティを基本的人権と位置づけており、製品開発の中核的な価値観(コアバリュー)としている。
今回の動画は、アクセシビリティ機能が単なる学習補助にとどまらず、学生の自立や社会的なつながりを広げるツールであることを強調する内容となっている。




