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KDDI、“推し”を見続けられる映像配信アプリ「Chikemoo」

 KDDIは、アイドルグループなどの好みのメンバーにフォーカスして撮影した「推しカメラ」映像専用の配信アプリ「Chikemoo」(チケムー)の提供を開始した。同様のアプリの提供は日本初という。Android 11/iOS 17以降のデバイスに対応する。アプリは無料で、コンテンツごとに料金を支払う必要がある。

 複数のメンバーがいるアイドルやアーティストの公演映像のなかからステージ全体の映像と個別のメンバーの映像を自由に切り替えて視聴でき、好みのメンバーを追い続ける推しカメラで、映像をより楽しめる。ひとつの画面で、複数のメンバーの動画を切り替えられるため、手軽な視点切り替えを実現した。パフォーマンス中の映像を切り取ったデジタルトレカや動画視聴を記念したデジタルチケットのNFTも今後提供予定という。

 提供されるコンテンツの第1弾として「KCON JAPAN 2025」「2025 Show! 音楽中心 in JAPAN」や「NiziU」「NEXZ」「FRUITS ZIPPER」「KISS OF LIFE」「アルテミスの翼」「Another Diary」など、全37組のアーティストの映像が順次公開される。コンテンツごとに異なる料金が設定されており、クレジットカード/デビットカードでの決済に対応する。今後、ほかの決済手段にも対応する見込み。

 従来、推しカメラの実現にはカメラ台数の増加や撮影の対応、編集作業などコスト課題が大きく、日本国内では一部のアーティストのみの提供に留まっていた。Chikemooでは、超高精細カメラなどの活用でカメラ台数を削減、これまでよりも負荷を軽減して推しカメラの導入が可能になるという。

 国外では推しカメラの文化が広まりつつあり、韓国語では「チッケム」と呼ばれる。今後、NFTやKDDIのビッグデータをかけ合わせ、アーティストのマーケティングを支援する。また、韓国放送公社(KBS)と推しカメラ映像のリアルタイム配信システムの共同開発で基本合意を締結しており今後、Chikemooで推しカメラのリアルタイム配信も検討する。