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福島の魅力伝えるAIハッカソン、1位は「酒×伝統工芸」 ソフトバンクなど

 福島県の魅力を「AI」と「データ」を活用して伝えるハッカソンを、ソフトバンクと博報堂テクノロジーズが、福島テレビの協力のもとで開催した。

福島の魅力をAIでアピール

 地方自治体の多くが抱えている、人口流出が課題となるなか、福島テレビの報道データをもとにAIをかけあわせて、福島県の魅力を伝えるサービスの開発をソフトバンクと博報堂テクノロジーズの社員らによる5チーム合計33人がそれぞれ開発。12日午後、都内でそれぞれが手掛けたサービスを発表した。

 ソフトバンクと博報堂テクノロジーズの両者がアイデアを創出し、AI活用の学びを通じて交流を図るという今回のイベント。アイデアの創出やプロトタイプの開発を通じて、今後の業務活用や顧客提供の可能性も視野に入れているという。

 5月に1日目として勉強会・アイデアソンが開かれており、その間は各チームでコミュニケーションを取りつつ開発を進めた。

酒×伝統工芸をAIで

 審査員は「創造性「プロモーション力」「実現可能性」「Tech」(高度な技術要素の有無)の4項目で評価。結果、「AIが作る、わたしの酒と器。~福島の日本酒×伝統工芸×あなたの感性~」が1位、2位には「福島でより気軽なお出かけを促すためのアプリ開発」そして3位に「おふくわけ」の3チームが選出。さらに、福島テレビ賞として「FUKUSHIMA推し活メーカー」が選出された。

表彰式。1位を獲得した「テックと盃」チーム

 第1位に選ばれたチームは、「日本酒」と「伝統工芸品」に着目。チャット形式のAIでユーザーの気分や好みにあわせた日本酒を提案するサービスを披露した。さらに日本の伝統工芸品もかけあわせ、画像生成で手軽に自分オリジナルの器もデザインできるという仕掛けになっている。

 AIが提案するのは、福島県の地酒と日本の伝統工芸品。これらをきっかけに、福島に興味を持ってもらうという狙いがある。スマートフォンひとつでどこでも利用できるサービスで、福島へ旅行するきっかけづくりを図っている。

お酒にあわせたおつまみも提案。つづけて器もデザインできる

 ハッカソンのなかでは、日本酒や伝統工芸のテーマが用いられたが、ほかのデータを追加することで、サービスに広がりを持たせられるともされた。ソフトバンク 専務執行役員兼CIOの牧園啓市氏は「しっかりと福島のアピールをしている。日本酒は、甘口・辛口だけではなくたくさん表現がある。それをデータとして集めて提案することは難しいが、たくさんのデータが集まれば実現できる。AIの正しい使い方」と評価した。