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ファーウェイ、「Ascend G6」を皮切りにSIMフリースマホ5機種を年内に投入

グローバル展開を生かした“コスパ”が強み

 ファーウェイは、6月下旬に発売するSIMロックフリーのAndroidスマートフォン「Ascend G6」を皮切りに、年内に合計5機種のSIMロックフリースマートフォンを日本で展開することを明らかにした。

 現在発表済みのモデルは、エントリーモデルの「Ascend G6」とハイエンドの「Ascend P7」。加えてタブレットが、エントリーモデル「MediaPad 7 Youth2」、ミドルクラスの「MediaPad M1 8.0」、ハイエンドの「MediaPad X1 7.0」の3機種。

発表済みの製品ラインナップ

SIMフリースマホはさらに3機種

 ファーウェイは、発表済みのスマホ2機種に加え、さらに年内にスマホ3機種を投入することを明らかにした。また、タブレットもさらに1機種追加する。なお、新たに投入される製品についてはまだ明らかにされていない。

 “市場に風穴を開け、自社の強みを活かす”としているファーウェイだが、「Ascend G6」の発売に先駆け、同社オフィスにてメディア向け説明会を実施した。ファーウェイジャパン端末統括部 新規市場開発部の石田克樹氏は、SIMロックフリー端末の国内投入に向けた意気込みを語った。石田氏によると、今後発表予定のラインナップは「年内にハイエンド、ミドル、エントリーの3機種。日本国内で製品発表、グローバルと同時発売を目指している」と意欲を示した。

 ファーウェイといえば、日本初の3G対応デジタルフォトフレーム「PhotoVision」を2009年にソフトバンクから発売。その後もキャリア向けのWi-Fiルーターや、ドコモ向けの「キッズケータイ」、「dtab」などを提供。昨年はドコモからAndroidスマートフォン「Ascend D2 HW-03E」を提供してきた。

 中国のICTソリューション・プロバイダーとして、170カ国500社以上の通信事業者が採用、グローバル市場では高いシェアを獲得している。一方日本国内でのスマートフォンのシェアとしては、国内メーカーやその他の海外メーカーに及ばない状況だ。

 MVNO市場が急速に発展している日本において、通信事業者を通じた販売のほかにSIMロックフリー端末を市場に投入することで、販売チャネルの拡大を図ると共に、多様化する消費者ニーズに応え、シェアを拡大する狙いだ。

「Ascend G6」のメインターゲットと、その理由

 SIMロックフリー端末第1弾となる「Ascend G6」は、10代~20代の若年層をメインターゲットに据えている。ファーウェイジャパンのマーケティングを担当する堀田峰布子氏は「日本では、40代以上の方で中国メーカーにネガティブなイメージを持たれている方も多いが、若い人はそうしたイメージにとらわれず端末を選ぶ傾向にある」とし、メインターゲットを若年層とした理由を説明した。

 またコストパフォーマンスの高さも理由のひとつ。「Ascend G6」は日本語入力システム以外は、グローバル仕様をそのまま日本で販売することで、希望小売価格2万9800円という低価格を実現している。「日本向けに、防水仕様や、カラーバリエーションを追加して1万円高くなるよりは、グローバル仕様を踏襲したほうがユーザーにとってメリットを訴求できる」(堀田氏)という。

 “若年層をターゲットにした格安スマホ”のわりには、スペックも高く、落ち着いたUIと外観デザインで上質感がある。MVNOのSIMカードを使ってスマホの利用料金を安く抑えたいと考える大人(主婦やビジネスマンなど)にも適している印象だ。

 なお、「キャリアと変わらないサポート体制を目指す」(石田氏)としており、コールセンターでの電話対応に加え、配送や販売店を窓口とした修理受付を設ける。また国内に修理拠点を置くことで、2日以内に端末の返却または取り換え対応を行うと説明した。

川崎 絵美