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Google ウォレットが新しい年齢と本人確認機能を導入
2025年4月30日 16:03
グーグルは、Google ウォレットにおいて、年齢および本人確認をより簡単かつ安全に行うためのアップデートを発表した。今回のアップデートは、デジタルIDの活用範囲を拡大し、ユーザーのプライバシー保護を強化することを目的としている。
プライバシーに配慮した年齢確認(ゼロ知識証明 ZKP)
グーグルは、年齢確認が必要なオンラインサービスやアプリ向けに、ユーザーのプライバシーに配慮した新しいシステムを開発した。このシステムでは、ゼロ知識証明(ZKP)技術をGoogle ウォレットに統合。ZKPを用いることで、ユーザーの年齢を確認しながらも、個人のIDと年齢情報を紐づけずに済むため、高いプライバシー保護が実現される。
この技術は、さまざまなモバイルデバイスやサービスで迅速な年齢確認を可能にし、今後はサードパーティーアプリでも活用される予定。さらにグーグルは、このZKP技術をオープンソース化し、他のウォレットやオンラインサービスでも利用できるようにする方針を示している。
イギリスではデジタルIDパスの導入も
イギリスでは、パスポートを利用して作成したデジタルIDパスをGoogle ウォレットに保存できるようになる。このデジタルIDパスは、特定のサービスで年齢や資格の証明に利用できるほか、アルコールの購入など他の用途でも活用が検討されている。
さらにアメリカでは、アーカンソー州、モンタナ州、プエルトリコ、ウェストバージニア州の居住者が、政府発行のデジタルIDをGoogle ウォレットに保存可能になる。また、アリゾナ州、ジョージア州、メリーランド州、ニューメキシコ州では、DMV(車両管理局)での手続きにモバイルIDが利用できるようになる予定。
5月7日から運用が開始されるREAL ID(一定のセキュリティ基準を満たした身分証明書)に関しても、アメリカのパスポートから作成したIDパスをサポート対象の空港での国内旅行時、TSAのセキュリティチェックで利用できるようになる。今後の活用例としては、Amazonアカウントの復元、オンライン医療サービスへのアクセス、Uberなどのプロフィール確認への利用も予定されている。