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KDDI、“カスハラ”に対する方針を発表

 KDDIは、「安全で働きやすい労働環境の整備」に対する取り組みを一層強化するため「KDDIグループカスタマーハラスメントに対する方針」を策定したことを発表した。

 同社では、貴重な意見やご要望を大切にしている一方で、お客さまセンター(電話対応)やau Style/auショップ(実店舗対応)、企業対応など、ユーザーと相対する従業員に対して、ごく一部ではあるが暴言や過剰な要求といった社会通念から逸脱した行為が見受けられるという。

 今回作成された「KDDIグループカスタマーハラスメントに対する方針」では、厚生労働省の「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」に基づき、ユーザーのどういった行為が「カスタマーハラスメント」となるかが定義されている。

カスタマーハラスメントの対象となる行為
  • 従業員などに対する身体的な攻撃(暴行、傷害)および精神的な攻撃(脅迫、威嚇、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、人格を否定する言動、威圧的な言動)
  • 従業員などに対するセクシュアルハラスメント、ストーカー行為・言動および差別的な言動
  • 電話や売り場での長時間拘束、継続的・執拗な問い合わせ、不退去、居座りおよび同じ要望やお問い合わせの過剰な繰り返し
  • 従業員など個人に対する攻撃や要求
  • 従業員などに対するSNSやインターネット上の誹謗中傷および従業員などのプライバシーを侵害する行為
  • 従業員などや当社グループ関連施設・業務スペースを無断で撮影、録画する行為並びに会話を録音する行為
  • 当社グループ又は従業員などの信用を毀損させる行為
  • 当社グループ関連施設・業務スペースへの許可のない立ち入りおよび許可、アポイントのない当社オフィスへの来訪
  • 合理的理由のない対面での対応要求
  • 合理的理由のない謝罪要求(土下座など)や従業員などへの処罰の要求
  • 社会通念上、不相当なサービス提供の要求
  • 規約範囲を超えた返金/返品や補償の要求

     今後、カスハラに対しての対応として、サービス・商品の提供、カスタマーサポートの対応などを断るほか、悪質な行為と判断した場合は、警察・弁護士などと連携し、法的措置なども含め厳正に対応するという。

     そのほか、従業員などのための相談対応体制および外部関係機関(弁護士、警察など)との連携体制の整備や、カスタマーハラスメントへの対応方法・手順の策定、対応マニュアルの整備、カスタマーハラスメントに関する知識、対処方法についての従業員などへの研修の実施、カスタマーハラスメント発生時の従業員などの心身のケアおよび再発防止のための取り組みに力を入れるとしている。