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NECがAI活用の新技術、長尺動画を短尺にして説明文を自動生成

 NEC(日本電気)は、生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)と映像認識AIを組み合わせ、長時間の動画の主要部分をピックアップした短縮動画と、それを説明する文章を自動生成する技術を世界で初めて開発した。

今回開発された技術のデモ画面

 本技術は、ドライブレコーダー動画の解析に活用される。人間や車、建物、天気などのさまざまな物体や環境の複雑な移り変わりをAIが認識し、その結果がLLMで分析される仕組みとなっている。利用者の必要な情報を効率的に発見することができ、人による目視の繰り返し確認は不要になるとする。

 さらに、分析された情報は正確性を考慮しながら報告書にまとめられる。NECは、ユースケースによる検証の結果、従来は人手で行っていた作業の時間が本技術の導入により半減したと発表している。

分析の流れ

 本技術の試用版は2024年3月から損害保険会社や自動車メーカーなどに提供される。その後は、看護や製造などの現場での記録作成支援や、放送映像向けコンテンツのナレーション原稿作成などの領域に展開する予定となっている。