ニュース

クアルコムがイリジウムと提携解消、Androidの衛星通信

 クアルコム(Qualcomm)は、個人向け衛星通信を手掛けるイリジウム(Iridium)との提携について、12月3日をもって契約を終了する。イリジウムが発表した。

 両社は、「Snapdragon Mobile Platforms」を搭載したスマートフォンで、イリジウムの衛星ネットワークを用いて衛星メッセージングや緊急サービスを利用できるようにする契約を結んでいた。技術開発や実証実験には成功していたが、スマートフォン端末への実装に至らず、クアルコムからイリジウムに対して契約終了が通知された。

 イリジウムのマット・デッシュ(Matt Desch)CEOは「この提携がすぐに実を結ばなかったことは残念だが、『コンシューマーデバイスへの衛星接続の拡大』という業界の方向性は明確。アップル(Apple)を筆頭に、MNOと端末メーカーは、カバレッジの拡大や衛星関連の新機能の提供を計画してきた。我々は、この新興市場で主要プレーヤーになりうるカバレッジなどを有している」とコメントした。

 今回の契約終了により、イリジウムはスマートフォンのOEMメーカーやチップセットメーカーなど、これまで協業していた企業との直接提携を再開できる。イリジウムでは、同社のソリューションを採用する企業は、長期的に確実なサービスを受けられ、9月に発表されたナローバンドのNTN(非地上ネットワーク)サービスの開発計画に関与できるとしている。

 また、今回の契約終了は、イリジウムの2023年通年の財務ガイダンスには影響しないという。同社は2030年までに年間約10億ドルのサービス収入を生み出し、2030年までに約30億ドルの株主還元能力を有するとしている。