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アンカー、モバイルバッテリー「Anker 535 Power Bank(PowerCore 20000)」を自主回収

 アンカー・ジャパンは、モバイルバッテリー「Anker 535 Power Bank(PowerCore 20000)」について、製品の自主回収を実施することを発表した。製造過程で発生した不備が十分に確認されずに出荷されていたことが判明したとしている。

 回収の対象となる「Anker 535 Power Bank(PowerCore 20000)」は、2022年11月17日に発売された同社製のモバイルバッテリー。製品型番はブラック「A1366011」「A1366N11」、ホワイト「A1366021」「A1366N21」、ブルー「A1366031」、グリーン「A1366061」、パープル「A13660V1」。

 特設窓口(オンライン受付/電話受付)で製品の回収と返金対応を行うとして、購入者に対して連絡するよう呼びかけている。

 同社によると、2023年1月に国外で同製品が発火する事象が発生したという報告を受けて調査をすすめた結果、設計上および製造過程における不備が見つかり、Ankerグループ全体での自主回収が決定したという。

 温度を検知するための部品(NTCサーミスタ)の接着剤が完全に固まる前に本体を組み立ててしまい、電池セルと外装ケースの間にNTCサーミスタが挟まれ、固定位置のずれが発生し得ることになった。ほかの同社製品と異なる設計で、NTCサーミスタが背面に配置され、適切な位置からずれやすいという。同社によれば、目視での網羅的な検品が不十分だった一部の個体で、内部短絡(ショート)が起こり得る状態で出荷されてしまった。

 なお、同製品はすでにグループ全体で製造および販売停止となっている。同製品の発火は日本国内では発生していない。また本事象は同製品に固有の設計・製造過程での不備が原因のため、同社の他製品については再現性はないとしている。

 同社は現在、委託先の製造工場の管理体制と社内での検品体制の厳格化を進めているという。