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クアルコム、ノートパソコンへの取り組みを発表――WindowsやAdobe CC最適化など

 Qualcomm Technologies(クアルコム)は、米ハワイで開催中の「Snapdragon Summit 2022」において、モバイルとパソコンを融合させ、最先端のモバイルイノベーションに向けての取り組みを発表した。

 イベントには、マイクロソフト(Microsoft)とアドビ(Adobe)、Citiのリーダーも登場し、Snapdragonの技術でパソコンの近代化を推進し、薄型かつファンレスのデバイスでAIによる拡張体験の実現を支持した。

WindowsでAIによる新技術を享受

 マイクロソフトとの取り組みでは、クアルコムのプラットフォームによる高いパフォーマンス性能とニューラル処理、業界最高水準の効率化によりAI機能を進化させたノートパソコンの革新に向けて取り組んでいる。

 たとえば、「Windows Studio Effects」のVoice FocusやBackground Blur、Eye Contactなど、AIによる新しい体験をWindows 11で提供している。

 また、Snapdragon搭載Microsoft SQ3が採用された「Surface Pro 9 5G」では、自動フレーミング機能やアイコンタクトが注目されている。Snapdragonは、計算負荷の高いタスクを専用のAIエンジンにオフロードすることで、CPUとGPUを開放し、驚異的なパフォーマンスと電力効率を実現している。

Snapdragon搭載WindowsマシンでAdobe CCが対応

 「Windows Developer Kit 2023 powered by Snapdragon 8cx Gen 3」などの開発者ツールでは、専用のAI Engineを利用して、生産性ツール、ゲーム、またはクリエイティブアプリなどの体験をさらに簡単に向上させることができる。

 アドビでは、これらのSnapdragon 8cx Gen 3を搭載した開発者キットを使用して、アドビの「Creative Suite」が専用のAI処理機能を利用し、Adobe Senseiと組み合わさることで、よりパーソナライズされた直感的な体験を実現したという。

 2023年には、「Adobe Creative Cloud」の多くのソフトがSnapdragon搭載のWindows 11で利用できるようになる。

AIによる生産性向上にも寄与

 Citiでは、Snapdragonが実現するAI革新や画期的なパフォーマンス、電力効率を活用し、新しいレベルの生産性とコラボレーションを実現し、サステナビリティーの目標達成も推進できるという。

 Citiでは、グローバルで30万人のユーザーが利用するマシンのうち70%以上を、モバイルコンピューティング製品に移行したとしている。