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中学~大学の部活チームとファンが交流できる新サービス「ANYTEAM」、KDDIと運動通信社

 KDDIと運動通信社は、学生スポーツ応援コミュニティサービス「ANYTEAM」(エニーチーム)の提供を開始した。

 部活側、応援側どちらも月額利用料はかからない。金銭で支援できる機能において「ドネーション型」では支援された金額の11%が、「クラウドファンディング型」の場合は17%がシステム利用料として徴収される。

中学~大学スポーツを応援

 ANYTEAMは、全国の中学・高校・大学に所属する部活動のチーム員とそのファンの交流や支援・交流ができるサービス。登録された学校の部活の選手に対して応援のメッセージを書き込めるほか、同じチームを応援するファン同士がコミュニティを作り、スレッドを立ち上げてコミュニケーションを図れる。

 また、部活チームに対しての寄付も可能。一度だけの寄付を行う「通常支援」と毎月決まった金額で定期的に支援する「定期支援」の「ドネーション型」と学校側から「全国大会に向けた遠征費」や「練習場の設備改修」といった明確な目標を定めて支援を募るクラウドファンディング機能を備える。

 応援する側と部活チーム側のどちらについても、月額利用料金などの固定費はかからず、学校が支援を受けた分の金額から一定の利用料が引かれる。「ドネーション型」では支援された金額の11%が、「クラウドファンディング型」の場合は17%がシステム利用料として徴収される。

 大学スポーツ協会と連携し、加盟大学へ案内するなど周知を図る。学校の登録は、Webサイトから受け付けている。

学生スポーツの課題を解決

 運動通信社 代表取締役社長の黒飛功二郎氏は、学生スポーツのポジションについて説明する。

 黒飛氏は、プロ野球やJリーグに加えてオリンピックのメダリストの多くが部活動での経験を有しているとして、日本のプロスポーツ界を下支えしているのが学生スポーツであると語る。

 同社ではこれまでも、KDDIと連携しつつ「SPORTSBULL」での映像配信などを通じて学生スポーツの視聴環境を提供するなど、その拡大に努めてきた。今回の新サービスでは、「見る」に加えて「支える」部分で、学生スポーツをサポートする。

 運動通信社 執行役員の椛沢保男氏は、スポーツ離れや少子化、資金難、コロナ禍による無観客試合などの課題を指摘。学生スポーツには、OBやOGなど含めたファンとの交流の場が必要と訴える。

 新サービスのANYTEAMでは、その部活動チームとファンが交流するプラットフォームを提供。試合視聴中に選手へ応援メッセージを送ったり、ファン同士でコミュニケーションしたりもできる。加えていつでも任意の部活動チームを金銭的に支援できる「ドネーション」と遠征費や練習場の改修費など課題に対して支援できる「クラウドファンディング」機能を備え、学校が抱える課題解決につなげる。

 学生スポーツについて「とても魅力あるコンテンツ。多くの人に見てもらいたい」というKDDI 事業創造本部 LXサービス企画部長の天野圭氏。一方でその課題について「団体によって商業利用が制限されることもある。できれば、(学生の)スポーツの課題を解決しながら企業活動につながるサイクルをつくりあげて継続的に支援できる環境を作りたい」とした。

 さらに、学生スポーツ支援の今後について「『つなぐ力』が我々のサポートできる領域。これまでもスマホをかざして選手のスタッツを表示するなどあった」と語り「Web3時代には、アスリート支援のためのNFTトークン発行など個々人が輝けるようなプラットフォームに拡充したい」と展望を示した。