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KDDIとアクロディアら、センサー内蔵ボールとスポーツ行動認識AIを活用したアスリート支援システムを開発

「CEATEC 2019」KDDIブースで展示

 KDDI、KDDI総合研究所、アクロディアの3社は、センサー内蔵型ボールとスマートフォンなどのカメラで撮影した映像から骨格の動きを認識するスポーツ行動認識AIを活用したアスリート向けの育成支援システムを開発した。同システムは、10月15日~18日に千葉市の幕張メッセで開催される「CEATEC 2019」のKDDIブースで展示される。

アスリート育成支援システムの概要

 KDDIとKDDI総研はこれまで、スマートフォンなどの単眼カメラで撮影した映像から、スクワットなど31種類のトレーニング動作や姿勢を認識する「宅内行動認識AI」や、指先を含む骨格などの動きやボールを捉え、パスやキャッチなどの基本動作を認識する「スポーツ行動認識AI」の開発を進めている。

 今回開発されたシステムでは、スポーツ行動認識AIを活用して、スマートフォンで撮影した競技者の映像から65カ所の骨格点を抽出して競技者の動きを捉え、フォームや身体の使い方を認識し、分析することが可能となった。

 アクロディアとKDDIは2019年7月より、センサー内蔵型ボールなどのIoTデバイスから取得したデータを活用し、選手の技術向上に役立てることができるスポーツIoTプラットフォーム「athleːtech(アスリーテック)」の提供およびアスリーテック上に蓄積されるデータを活用したアスリート向けのコーチングサービスを提供している。

各種センサーを内蔵するIoTサッカーボールのイメージ図

 アスリーテックに対応するセンサー内蔵型ボールは、ボールの速度や回転数、回転軸などのデータと競技者の動きを分析できる。また、分析された情報をもとにフォームの改善点などのアドバイスを専用アプリで受けられる。アクロディアはこれまでアスリーテックに対応するデバイスとして硬式野球向けの「TECHNICAL PITCH」を提供していたが、新たにセンサー内蔵型のサッカーボールを開発した。

 3社は今後の5G時代を見据えて、大容量の動画コンテンツの活用や、蓄積されたデータを利用したオンラインコーチング、ケガの予兆検知など、アスリートを全般的にサポートする情報提供が可能な環境の整備などを進めていく。